内容説明
二千年を超えて読み継がれてきた兵法書の古典『孫子』。書かれているのは、戦いに勝つための原理原則である。そのノウハウは武器による戦争だけではなく、現代の外交、ビジネス、そして人生を生きていくことにも応用可能な実践的な思想である。「組織をどう動かすか」「交渉力と洞察力をどう磨くか」など、本書では『孫子』を軸に、『呉子』『尉繚子』の兵法書、そして『論語』『三国志』などの古典を材料にその知恵を探っていく。
目次
戦わずして勝つ―外交交渉と謀略活動に力を入れよ
勝算なきは戦うなかれ―無理な戦いは避けるのが鉄則
彼を知り己を知る―先哲の教えに学んで洞察力を磨け
心を攻める―永続的な勝利を得るために
兵の形は水に象る―柔軟性、謙虚さ、力強さに学べ
主導権を握り勢いに乗って攻めよ―有利に戦うために注意すべきこと
「急がば回れ」も有効な作戦である―無理攻めはするな
敵の判断を惑わし混乱につけこめ―劣勢のなかでも勝機を見出す法
死中に活を求める―綿密な計算を忘れるな
柔軟な発想で対処せよ―人生のさまざまな場で活用できる駆け引き
部下を使いこなす―とことん信頼し、長所を発揮させよ
厳と寛の組織管理をめざせ―信賞必罰と温情主義を使い分けよ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
春風
9
中国古典をビジネスに如何に活かすかを説く。取り扱われる中国古典は、孫子をはじめとした幾つかの武経七書や、論語や老子に至るまで広汎。その中から、示唆に富む一節を取り上げ、同テーマのものを纏めて12章立てにしている。取り上げられている古典は、いずれにせよ現代ビジネスを説いたものではないため、類比によって換骨奪胎し、如何に現代に活かすかを解説している。孫子からの引用が少なく、タイトルに偽りありの感はあるが、この類の入門書として好適。2023/10/23
ダック
5
Kindle Unlimitedで読みました。 孫子以外の本も引用されており参考になりました。 孫子自体は読んだことがあるので、他の古典についても取り組んでみようと思います。2020/12/31
ハーブ
2
中国の思想家が沢山いいことを言っている本。現代にも繋がるような事が書かれているので一度読んでも孫子だけに損はないと思います。2020/03/12
コジターレ
1
読メ登録前に読了。
みやみや
0
古典を読むきっかけになればと思い読了。大昔に書かれた事だけど今にも通ずる部分は多いんですね。勉強になりました。2016/01/15