中公新書<br> 韓国現代史 大統領たちの栄光と蹉跌

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中公新書
韓国現代史 大統領たちの栄光と蹉跌

  • 著者名:木村幹【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 中央公論新社(2014/02発売)
  • 中央公論新社 GW特大フェア ポイント40倍!(~5/12)
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  • ISBN:9784121019592

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内容説明

一九四八年、日本の植民地から米国の占領を経て、建国した大韓民国。六〇年の間に、独裁国家から民主国家、途上国から先進国へと大きく変貌した。本書は、歴代大統領の「眼」と「体験」を通し、激変した韓国を描くものである。「建国の父」李承晩、軍事クーデタで政権を奪った朴正煕、民主化に大きな役割を果たした金泳三、金大中、そして「ポスト民主化」時代の盧武鉉、李明博。大統領たちの証言で織りなす現代史の意欲作。

目次

序章 それぞれの「暑い夏」
第1章 大韓民国建国-一九四五?四九年
第2章 朝鮮戦争勃発-一九五〇?五三年
第3章 四月革命への道-一九五四?六〇年
第4章 五・一六軍事クーデタ-一九六一?六三年
第5章 日韓国交正常化-一九六四?七〇年
第6章 維新クーデタ-一九七一?七二年
第7章 朴正煕暗殺-一九七三?七九年
第8章 「新軍部」による支配-一九八〇?八六年
第9章 「第六共和国」の興亡-一九八七?二〇〇二年
終章 「レイムダック現象」の韓国政治-二〇〇二年?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

172
李承晩から李明博まで各大統領の人生行路と政争にスポットを当てている。終戦の詔勅、朝鮮戦争、クーデター、暗殺、軍政、民主化と政治闘争…分断の歴史ともいうべき韓国現代史を彼らがどう生きたか。出身地域や家族の話から、学・職歴、政治の世界でのし上がる経緯、大統領として目ざす理想とぶつかった困難…等々。貴賎貧富の差はあれ、彼らとて、時代に翻弄された一個人であったことに変わりはない。歴史の節目節目でこの人達がどう行動したかは、韓国現代史を学ぶ上で大いに参考になる。ちなみに、通史としては先に岩波新書を読んで正解だった。2021/04/07

skunk_c

74
李承晩から李明博までの大統領10人のうち著者が重要と思う7人について、若い頃からの政治家としての歩み、大統領になりその地位を去るまでを、当人の発言を引用しながら時代ごとに描くことによって、戦後韓国史を描き出している。本書の巻末にある系図を見ても分かるが、韓国の政党変遷史は複雑で、政党単位で政治史を書くより、人物史の形をとった方がかえって関連がわかりやすい。また人の動きと言葉なので、物語性が強くなり、読みやすかった。著者には同じ手法での続編を望む。また政治的な意味での「反日」にも焦点を当ててもらいたいな。2024/01/09

nnpusnsn1945

49
終戦記念日から李明博政権までの韓国史を、韓国の歴代大統領の人生から辿ったものである。どの人物も面白い発見がある。李明博は竹島上陸とかで賛否あるが、感情論は抜きにして読むと意外に苦労している。朴政権時代に日韓国交反対デモに参加して逮捕されているようだ。その後財界で活躍し政治の世界に入っている。私は日本の陸軍士官学校出身の朴正熙大統領に焦点を絞ったが、新しい発見もあった。日本軍や軍人に好感はあったが、反面横柄な日本人に不快感を抱いていたらしい。差別問題が日常的であったのだろうか。2021/07/02

おかむら

42
李承晩から李明博まで。歴代大統領の生い立ちから大統領に登りつめるまでを横軸に韓国の戦後史を学べます。名前だけは知ってるけど実はよく知らない隣の国の大統領たち&歴史。色々ドラマチック! 人名や政党名の複雑さにやや苦戦するものの、日本の歴代首相よりもはるかに波乱万丈な政治家人生が面白い。キャラが立ってるわ。2019/10/03

おさむ

38
いま最も信頼される韓国の専門家である著者の10年前の新書。1945年の解放から2008年までの韓国史を歴代大統領の個人史から浮かび上がらせる手法が新鮮。小説のような面白さです。建国の父・李承晩から始まり、日韓国交正常化交渉を担い、暗殺された朴正煕、裕福な生まれの金泳三と貧しい生まれの金大中、古い地域主義からの脱却を図った盧武鉉、現代財閥のサラリーマンの星からのし上がった李明博などドラマがあります。随所で日本との関わりや因縁が垣間見えるのは隣国ならでは。離合集散を繰り返す政党の姿は日本にも通じますね。2019/11/29

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