内容説明
温泉もない、名所があるわけでもない、嫁のきてもない。観光客の途絶えた過疎の町、駒木野。青年クラブのメンバーたちは町を再生することで、自らの生き方にも活路を見出そうとするが。地方の現実に直面する人々の愚かしくも愛しい奮闘を描いた胸に迫る長篇。「日本の四次元地帯」として駒木野は再生するのか? (講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
380
残念ながら篠田節子の他の作品に比べると冗漫な感は否めない。600ページを超える長編であることが、内容をいつも以上に薄める結果になってしまっている。この人は短篇であっても、そこに痛切な危機を描き出すのだが、今回は長編であることが裏目に出たような感じである。けっして面白くないわけではない。エンターテイメント小説としてよくできていると言ってもよい。しかし、問題意識の持ち方と掘り下げかたが不十分で未消化なのである。切実さが足りないのである。したがって、読者の側にも全き共感が生まれないのだ。まことに残念。2021/04/30
takaC
73
ロズウェル,NMのUFOミュージアムで受けたあの衝撃は自分の人生においては最上位級なのだが、この物語はそのロズウェルとは全く無関係に展開して全く無関係のまま終わる。でもロズウェルのUFO熱に肩を並べる面白さ。2014/02/04
おかむー
65
首都圏から一番近いスキー場として潤ったのは過去の話、高速道路と新幹線に置いてきぼりを喰らい、2030年には人口0になる駒木野町。すでに中年の“青年クラブ”がふとしたきっかけから“UFOの来る四次元村”として観光としての売り出しを始める。『よくできました』。地方の村起こし物語りの題材としてUFOを持ってきた捻りがこの作品の全てといっても過言でないかな。展開も奇をてらわない教科書通りといった範囲で、安心して楽しめる反面意外性には欠けるのは惜しいところ。ラストの遊び心もいい意味のお約束で好感触。2014/10/09
マドロス
57
村おこしの話。虚構のエンタメはあちこちに溢れているのに、それで村おこしをしてなぜ悪いのか、というのはおもしろい問題。税金でやるかそうでないかの違いなのか。目的はいっしょだと思うんだけどなあ。2017/10/25
かんらんしゃ🎡
56
★ネッシーでもツチノコでも、村おこしなんてガセでいいんじゃないの。この手の本をいくつも読んでるとそう思えてしまう。★守旧な年寄りと進取を厭う役人が束になってかかってくる。対する若者たちの奇想なアイデアと実行力が勝負という構図。読めば面白いがどの本も同じテイストだ。それだけに作者のエッセンスをどこかに感じたいのだが。かすかに匂いはするのだがエンタメに徹しすぎたようだ。2018/12/02
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