内容説明
脳と神経の第一人者が、谷崎潤一郎『鍵』、プルースト『失われた時を求めて』、タブッキ『レクイエム』など30作品を診る。全く新しい視点から小説を読み解く知的エッセイ。
目次
アンドレ・ブルトン『ナジャ』―クロード教授とババンスキー
谷崎潤一郎『鍵』―足底反射と挙睾筋反射
マルセル・プルースト『失われた時を求めて』―瞳孔反応
ウィリアム・アイリッシュ『じっと見ている目』―閉じ込め症候群
松本清張『或る「小倉日記」伝』―脳性麻痺
森鴎外『澀江抽齋』―脳卒中
ナサニエル・ホーソーン『七破風の屋敷』―ランデュ=オスラー=ウェーバー症候群
アーサー・L.・コピット『ウィングス』―失語症
ベルンハルト・シュリンク『朗読者』―読み書きの神経機構
ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』―失名辞〔ほか〕