新潮文庫<br> 女という病

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新潮文庫
女という病

  • 著者名:中村うさぎ【著】
  • 価格 ¥528(本体¥480)
  • 新潮社(2014/11発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 120pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101341712

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内容説明

ツーショットダイヤルで命を落としたエリート医師の妻、我が子の局部を切断した母親、親友をバラバラにした内気な看護師……。殺した女、殺された女。際限ない欲望、ついに訪れた破滅。彼女たちは焼けるような焦りに憑かれて「本当の私」を追い求め、狂い、堕ちた。女性が主役を演じた13事件の闇に迫る圧倒的ドキュメント! 女の自意識は、それ自体、病である。これは、あなたの物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

まさきち

46
2000年代初頭に起きた女性絡みの事件を題材に、取材と著者の想像を織り交ぜて女性に強くみられる傾向=「病」とその要因、さらにそれが度を超えた時にもたらされる悲哀とを取りまとめたルポ兼エッセイのような一冊。これが現在だったらさしずめ某コラムで目にしたネットでセレブを装った投稿を過度に繰り返す「キラキラ女子」という形で表れてくるのかななどとひとりごちてしまいました。2015/11/12

スノーマン

23
被害者加害者問わず女が主役の事件の数々。その女の心の中を中村うさぎが想像するかたち。ここに出てくる女、誰もが歪んでいる。虚言ばかりで取り繕う女、わざと謎めいた言動の女、人形みたいな中身が空洞になってしまう女。小学生にして既に容貌比べ人気比べの地獄にがんじがらめになり殺人を犯してしまう女の子…。グロテスクな事件ばかりやけど、女である以上、どこか自分にもこういう気持ちのカケラは潜んでいる。歪んでいるのは自分も同じ。怖くて笑えない。2013/11/08

やまねっと

22
これは読んでて辛かった。女たちの不幸さを炙り出てくるのを読むうちに被害者について考えてしまう。被害者意識が働くので、ここに出てくる女達に感情移入ができず、まったく違う世界にいる人を覗かせてもらってる感情を抱いた。最後に出てくるバービー女は読んでて吐き気がした。 子供は育てないとと思った。 この本は谷崎潤一郎の痴人の愛を思い出した。 この本では中村うさぎは文豪の感が漂う存在だ。 ここまで普通に良い意味での不快感はなかなか書けない。もっと女の子には優しくしようと思った。2024/11/26

明智紫苑

20
うさぎさんはナルシシズムを内なる天敵として設定しているが、どうも「私は損得勘定に左右されない女」というアピールのために「ナルシシズム」という概念を利用しているように見えてしまう。まあ、「女の損得勘定」については酒井順子さんが「料理」した方が適任だと思うな。2014/05/02

JADE

19
奥田さんの「ガール」を読んだときは、これが女心ってやつですかと、ちょっと微笑ましく思った。その女心を深堀りして突き詰めていくとこういうことになるのかと、正直ぞっとした。この本の趣旨であるという「女の自意識は、それ自体、病である」という言葉も、全く理解できなかった。もちろん、凶悪犯罪に関わった女たちの極端な心の在り様ではある。でも、女だったら「このような闇を抱えている可能性」があるんだと繰り返され、「もしあなたが男性ならば(中略)お気をつけくださいませ」なんて言われたら、やっぱり心は穏やかではない。☆3.52024/11/24

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