内容説明
原油高を背景に、世界中のマーケットを席巻するオイル・マネー。しかし、その担い手たちの肖像はベールに包まれている。彼らは情報開示義務のない同族企業を舞台に、イスラム圏独特の商慣行と人脈を駆使して、秘密裏に資産をふくらませ続けているのだ。欧米企業を買いあさるサウジの王族投資家、「ハコモノ行政」で大成功したドバイの首長、カネ余りのアブダビやカタルの政府など、アラブの大富豪たちの素顔に迫る。
目次
第1章 サウジアラビア王家と御用商人たち
第2章 世界一多忙なドバイのCEO
第3章 王族投資家アルワリード王子
第4章 踊る湾岸マネー―アブダビ、カタル、クウェイト
第5章 ムハンマドの末裔、ヨルダン・ハシミテ王家
第6章 アラブの政商
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
54
アラブの王族、オイルマネーの事が分かりやすく書かれている。桁違いの大富豪さは、庶民の私には「羨ましい」を通り越して、もうわけが分かりません.....。2017/11/18
はる
27
2008年刊行なので情報は少し古いが、それでもアラブの国々の繁栄の仕方が垣間見え、面白い。 ワリード王子、賢いんだなあ。そしてサウジの人々、やっぱり根っこはベドウィン民族なんだなあ。2023/06/13
Shinya
21
石油マネーで潤っているのはわかっているけど、石油王たちがどんな人なのかわかってなかった。宗教と経済が密接なつながりがることはおもしろい。2018/03/06
mitei
15
これからビジネスの世界に身を投じる者としては大富豪って羨ましいものにみえるから仕方ない。本書はアラブの金持ちが如何に財力を築き何をしているのかがよくわかる内容だった。2010/11/10
Humbaba
9
例え投資に失敗したとしても、それによって多くのものを学ぶことができれば無駄な投資ではない。そもそも、投資である以上は必ず成功する保証などどこにもない。自分の知らなかった世界に入り込み、幅を広げることが出来たとすればそれは大きな財産になりえる。2016/10/13