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内容説明
「逆臣・足利義満」というイメージはなぜ生まれたのか? 気鋭の歴史学者が、最新の知見と朱子学研究の成果をもとに、新たな義満像を描き出す。歴史認識ががらりと変わる一冊。
目次
序章 消えた金閣
第1章 日本国王源道義
第2章 義満時代の東アジア情勢
第3章 ゆがんだ南北朝史
第4章 東アジア思想史上の義満王権
第5章 義満と仏教
第6章 義満への非難
終章 義満の面前にて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
崩紫サロメ
15
明に朝貢し、「日本国王」の称号を得た足利義満について、従来「逆臣」という評価がなされてきたが、これは天皇の絶対的優位を自明とする近世以降の見方であり、当時の東アジア世界全体を見渡すと義満は李成桂に匹敵する国際的地位を得ており、天皇にとって変わることなど瑣末なことであった、とする。著者は中国思想の専門家であり、特に朱子学の文脈から義満の評価を見直す。脱線が多いのと、例に品のないところがあったのが残念。難解でもいいから朱子学で筋を通して欲しかったと思う。2020/07/08
鐵太郎
12
東アジアの国際秩序の基礎である中華帝国に臣従して国家を安泰させ、日本国王殿下として封じられた歴史上の偉人たち、「日本国王良懐」に封じられた後醍醐天皇の皇子懐良(かねよし 1329?-1383)親王や足利義満などに比べ、大元帝国の平和的使者を切り捨てた北条時宗や大明帝国を征服戦として朝鮮に攻め込んだ豊臣秀吉などは、なんという愚か者であったことか。なにしろ、偉い中華帝国の権威に服さないのですから、愚かな馬鹿者としか言いようがない。── ふーん、ああそうかい、と返したくなる読後感でした。2010/05/17
小鈴
11
かつて東アジア世界で日本が日本として生きていくために、まさしく「この国のかたち」のために活躍した一人の偉大な政治家がいた。その名は足利義満、中国皇帝が認めた日本国王である。三島由紀夫も、金閣炎上記事を書いた司馬遼太郎(産経記者福田定一)ともに、日本の伝統の象徴として捉えた金閣だったが、義満は東アジアを捉えていた政治家であった。彼が求めたものは日本の天皇の地位ではなく、中華帝国における国王の地位だった!だからこそ日本国王は歴史から消され、悪名を浴びる。皇国史観の人間が読むと激情することこの上無い問題の書だが2012/04/19
ジュンジュン
10
口直ししたい、同名の中公新書で。男色の箇所で以下引用(29p)~「げ~、ちょ~きもちわる~い」と白い目で見る君、彼らの世界ではこれが普通なのだ。近代的感性に毒された我々の良識を相対化することなしに、彼らの世界の感性を理解できない~。僕は著者の感性が理解できない。このような言葉のチョイス他多数あり、フランク?いや品がないと思う。仮にも一般教養書である以上、もう少し言葉を選んでほしかった。2019/08/22
keint
5
東アジア史の立場から足利義満の人物像や行動を解説している。 時折出てくる小ネタはためになるが、イデオロギー色の強い主張が時折出てくるのが気になった。2019/08/01
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