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内容説明
「1億円が12本」も出た宝くじ売り場で買えば、当たるのか? 本当に、会計がわかればビジネスもわかるようになるのか? 少子化対策のトンデモ結論、求人広告のワナ、グラビアアイドルに学ぶ「カードの切り方」――といったエピソードから、数字・会計・ビジネスについて解き明かします。コンセプトは「数字のウソから、数字を学べ」。数字や常識に騙されない“考える力”を鍛えるための、「さおだけ屋」完結編。
目次
第1章 数字の達人は、特になにもしない―数字のウソ(「禁じられた数字」4つのパターン 禁じられた数字とはその1「作られた数字」 ほか)
第2章 天才CFOよりグラビアアイドルに学べ―計画信仰(ケーススタディ(1)1億円を1週間で使い切れ!?
私たちは計画のなかで生きている ほか)
第3章 「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い―効率化の失敗(ケーススタディ(2)合理的に儲けようとする大学生
ケチケチ会計士はなぜ結婚したのか? ほか)
第4章 ビジネスは二者択一ではない―妙手を打て(妙手を打て ライバル店から客を奪う ほか)
終章 会計は世界の1/2しか語れない―会計は科学(会計は科学、ビジネスは非科学 内部統制とビジネスのソリが合わない理由 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
83
計画にしばられない。手元に複数のいいカードを持つ。 310億円も国の予算で考えると0.012%。 数学のセンスを持つためには、複数の視点を持つ。 費用対効果の効果って何?2分法。 目先の事だけでなく、先の事を複数の視点で考えられるように、自分の中にいいカードを複数持てるようにしたい。2021/07/19
月讀命
68
上巻と下巻で真逆なタイトルであり、さて、どちらが正解なのでしょうか?会計学と言うと、貸借対照表、損益計算書、損益分岐点等の解りにくい用語が直ぐに頭に浮かび、数字ばかり出てくる難しい学問であるという印象が先に立ってしまい、人生に於いて敬遠し避けてしまう傾向にある。しかし、会計学は、ビジネスや日常生活を送る上で、とても役に立つ学問であろう。この本は、前作に続き身近な所から会計に慣れていこうという趣旨で書かれており勉強になります。只、『竿竹』『食い逃げ』に比べ論調や文体が雑になってきたのが少し気にはなりました。2010/10/10
優希
65
数字に騙されず、考える力を身につけるのにうってつけだと思います。数字は道具だからこそ、そのときに応じた正しい使い方が必要なんですね。感情と勘定を両立させる2つの視点を常に持つことは凶器にもなり得る数字の嘘を知り、会計でビジネスが分かる誤解を取り去ることにも通じるのだと思います。会計の数字が信用されがちですが、非会計の部分を見い出すことに価値があることを知りました。根拠の無い数字が生まれてしまう理想から現実を見る考え方が参考になります。2015/03/09
mitei
57
相変わらずサクサク読めて理解しやすい内容になっていた。最初にタイトルを見たときはこれが下巻なのか?って驚きましたが、読んでくうちにその意味も理解できた。2010/10/24
Miyoshi Hirotaka
53
数字は嘘をつかないが、嘘つきは数字を使う。数字が駆使された話を聞く場合は、疑ってみる注意深さが必要だ。数字の偏重は、計画に対する盲目的な信仰を生み、成長への圧力になり、やがては、利益操作や粉飾決算の温床になる。一方、机上の数字だけで計算した効率化は、逆に意図せぬムリ・ムダを生む。ビジネスは、低コストでいかに稼ぐかという効率性の追求とそれとは真逆の安定経営のためのリスク回避、そのための出費という非効率な行動の調和の上に成り立つ。効率性の追求は、会計的には正しいが、一方の側からしか見ていない短絡的なものだ。2014/05/30