中公新書<br> ジャガイモの世界史 歴史を動かした「貧者のパン」

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中公新書
ジャガイモの世界史 歴史を動かした「貧者のパン」

  • 著者名:伊藤章治【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 中央公論新社(2014/01発売)
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  • ISBN:9784121019301

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内容説明

南米生まれのジャガイモは、インカ帝国滅亡のころ、スペインに渡った。その後、フランスやドイツの啓蒙君主たちも普及につとめ、わずか五百年の間に全世界に広がった。赤道直下から北極圏まで、これほど各地で栽培されている食物もない。痩せた土地でも育ち、栄養価の高いジャガイモは「貧者のパン」として歴史の転機で大きな役割を演じた。アイルランドの大飢饉、北海道開拓、ソ連崩壊まで、ジャガイモと人々をめぐるドラマ。

目次

第1章 オホーツク海のジャガイモ
第2章 ティティカカ湖のほとりで-ジャガイモ発祥の地
第3章 ペルー発旧大陸行き-そしてジャガイモは広がった
第4章 地獄を見た島-アイルランド
第5章 絶対王制とジャガイモ
第6章 産業革命と「貧者のパン」
第7章 現代史のなかのジャガイモ、暮らしのなかのジャガイモ
第8章 日本におけるジャガイモ
終章 「お助け芋」、ふたたび?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

82
ちょうどリーマンショック直前ぐらいに出された本。ジャガイモは川北稔的な言い方での「グローバルな作物」ではなく、南米原産のこの作物が、むしろ各地の「最後の自給作物」としての役割を果たしていたことを、多くのケースワークから解き明かしている。ジャーナリスト出身の著者だけあって、現場に足を運んでの記述は極めて興味深く、かつ得るものが多かった。「貧者のパン」というサブタイトルがむしろ本題と言ってもいいほど。男爵イモの由縁とか新発見もあり。ただ、最後の方の食糧問題あたりは、書かれた時代もあろうがややずれている感じ。2022/06/30

Gotoran

54
ジャガイモについて、発祥の地南米チチカカ湖の畔から西欧、そして全世界に広がり現在のように数多くの新しい品種が誕生するまでを丹念に後を追う。その過程で様々な歴史上のトピックス(革命、ロマン、情熱、博愛、献身、挫折など)とジャガイモの関わり(様々なドラマ)についても言及されている。痩せた土地でも育ち栄養価の高いジャガイモは、「貧者のパン」として歴史の転機で大きな役割を演じたと云う。例えば、アイルランド大飢饉、北海道開拓、ソ連崩壊他、ジャガイモを巡るドラマがあった。実に興味深かった。2018/11/05

しゅわ

49
【図書館】齋藤孝先生「社会人が読んでおくべき50冊の必読リスト」より。痩せた土地でも育ち、栄養価も高く、“貧者のパン”として多くの人々を救い、歴史の転機で大きな役割を果たしてきたジャガイモ。そのジャガイモと人類がどんなふうに関わってきたか?をひもとく一冊です。ジャーナリスト出身の著者らしく取材に基づく説得力のある内容。貧困と社会問題の側面から語られ、人々の苦闘がドラマの中心。“歴史”と銘打っているわりにジャガイモの歴史的伝播の経緯と体系的な歴史観ついての記述が乏しいのが少し残念でした。2015/09/30

著者の生き様を学ぶ庵さん

41
足尾銅山鉱毒事件で谷中村を離れた民が、北海道常呂郡佐呂間町字栃木の開拓民として、ジャガイモを植える。もう、冒頭から涙なくして読めない訳ですよ。元はボリビア・ティティカカ湖近辺の高地(富士山より高い)がジャガイモの故郷。スペインのピサロがインカ帝国を絶滅させ、金銀を貪りがてらジャガイモをヨーロッパに伝えたとされる。フランス・ドイツ・ロシア・満州でも痩せた土地で収穫が期待出来る貧者のパンは大活躍。食糧自給率四割以下の日本が勿体ないことをしては罰が当たるとの警告で本書は終わる。筆者は新聞記者出身。2016/11/05

キムチ

34
NHK放映で何気に見たジャガイモ。奥深い歴史があるとは思ったものの、想像以上だった。世界を見ても歴史の曲がり角や裏にジャガイモの姿があるという筆者。ルーツはペルーチチカカ湖。病虫害と寒さに弱いと言いつつも、近世以降占めた位置づけは「貧者のパン」アイルランド、独仏、露の事情をざっくりと語る。20年余前の新書ながら元新聞記者とある為か語り口が軽妙洒脱。日本の語りとなると一段と脂がのる~シベリア抑留、満州開拓、北海道での栽培苦難と荻野吟子夫妻の話、東北の冷害と飢饉,西塔幸子の哀惜、啄木、独歩の話まで てんこ盛り2026/01/16

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