内容説明
幸田露伴が問い、川端康成が追究した「温泉文学」とは何か? 夏目漱石、宮澤賢治、志賀直哉……名作には、なぜか温泉地が欠かせない。立ちのぼる湯煙の中に、情愛と別離、偏執と宿意、土俗と自然、生命と無常がにじむ。本をたずさえ、汽車を乗り継ぎ、名湯に首までつかりながら、文豪たちの創作の源泉をさぐる異色の紀行評論。
目次
第1章 尾崎紅葉『金色夜叉』―熱海(静岡)
第2章 川端康成『雪国』―越後湯沢(新潟)
第3章 松本清張『天城越え』―湯ヶ島(静岡)、川端康成『伊豆の踊子』―湯ヶ野(静岡)
第4章 宮澤賢治『銀河鉄道の夜』―花巻(岩手)
第5章 夏目漱石『満韓ところどころ』―熊岳城・湯崗子(中国)
第6章 志賀直哉『城の崎にて』―城崎(兵庫)
第7章 藤原審爾『秋津温泉』―奥津(岡山)
第8章 中里介山『大菩薩峠』―龍神(和歌山)、白骨(長野)
第9章 坂口安吾『黒谷村』―松之山(新潟)
第10章 つげ義春『ゲンセンカン主人』―湯宿(群馬)



