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内容説明
私達が求めるのは「理想の相手」か? それとも「運命の物語」か? 誰もが知りながら、問うことのなかった「合コン」という“社会制度”を、新進気鋭の研究者が解き明かす!
目次
第1章 出逢いはもはや突然ではない―合コンの社会学・序
第2章 運命を演出するために―相互行為儀礼としての合コン
第3章 運命の出逢いは訪れない―合コンの矛盾
第4章 運命の相手を射止めるために―女の戦術、男の戦略
第5章 運命の出逢いを弄ぶ―自己目的化する遊び
第6章 それでも運命は訪れる―合コン時代の恋愛と結婚
第7章 偶然でなくても、突然でなくても―合コンの社会学・結び
補論 合コン世代の仕事と恋愛―自由と安定のはざまで
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュン
12
なかなか刺さる。アラサーになると「未婚というスティグマ」に向き合わざるをえない。社会のコードに合わせて空気を読みあい、シラフでデートして落胆したり。「合コンは私たちを、この社会に飼いならす(domesticate)ための装置でもある」「合コン時代の私たちは、運命の物語を阻む要素を排斥しつくそうとしてきた。しかし今、本当に出逢うために必要なのは、恋愛や結婚のなまなましい現実に対する耐性だろう」。2016/02/18
はふ
10
世間一般に知られる「合コン」。その実態とは制度であった⁉︎ 「協働」と「競争」という矛盾がある中、構成される合コンという制度。その偶然という物語を演出するために創り上げられる制度には、社会学の奥深さを感じた。2018/11/23
はぎはぎ
8
「まあそういうこともあるかもしれないなあ」というのが感想。合コンでは競争と協働があり、すべきことよりもすべきでないことのコードを共有している、のような興味深い主張もある。だが、筆者たちも述べているように、根拠となる聞き取りの人数や階層は限定されているし、新書という形態も厳密な分析には向いていないように思う。だが、合コンにそもそも参加してこなかったタイプの人からすると、知らない世界のことであり、面白いのではないか。本書の発行から15年。現在の合コン事情が気になる。2022/10/08
13903
5
合コン文化をものすごく真面目に分析した本。合コンって考えてみるとすごく日本人らしい。合コン受けする男または女を装い、合コン受けするトークで盛り上がる。相手も合コン用に装っていることを知りながら。がっついてないように装い、必然の出会いの場に行きながら偶然の出会いを望む。本当は出会いたいのに出会いがなくても楽しかったから良かった。すごく複雑な矛盾だらけの日本人らしい文化。2015/10/09
ニョンブーチョッパー
4
◎2008/10/08