内容説明
史実の謎を解き明かす歴史ミステリー短編集
戦国時代の雄、龍造寺家が鍋島家に取って代わられた謎を解く鍵は、シェークスピアのハムレットに登場する叔父・クローディアスだった――井沢元彦は江戸川乱歩賞受賞作『猿丸幻視行』以来、『葉隠れ』に隠された歴史の真実に迫る表題作をはじめとした才気溢れる歴史ミステリーを書き続けてきた。著者自らが厳選したこの短編集は、『逆説の日本史』シリーズに結実する井沢史観を十分に堪能できる待望の一作である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
34
★★戦国期辺りの実際にあったか、もしくはあったかもしれない、どちらにしてもあまり表舞台に出ないテーマを短編集にまとめた作品。 全体的には、根拠も乏しく内容も浅く それほど楽しめない作品。作家としてはこれらの作品をさらに膨らませて、1冊に仕上げているようであるが、まぁこの作品で既にネタバレにもなっているし、たいした内容でもなかったので、わざわざ読むには足らないかと。。。2016/03/26
TheWho
14
独自の歴史解釈で異彩を誇る著者が、代表作「逆説の日本史」以前に雑誌に発表された短編歴史ミステリーを集めた一冊。葉隠に隠された真相を後に『葉隠三百年の陰謀』で書き綴った表題を皮切りに、同じく後に信長を名探偵に仕上げた「修道士の首」や『猿丸幻視行』と同様に暗号解読と本能寺の変を絡めた「明智光秀の密書」、宮本武蔵が遭遇した豊臣家埋蔵金伝説、戦国時代伝説の果心居士などなど、著者歴史ミステリーの萌芽が垣間見れる七篇。著者原点とも思える一冊です。2017/02/23
Kaz
9
井沢元彦は、逆説シリーズを中心にノンフィクション作品しか読んでいなかったので、小説としては本書が初めて。井沢史観が随所に散りばめられ、楽しく読むことができました。「明智光秀の密書」「剣鬼過たず」がお気に入り。2017/09/25
よみ
5
全編すっきりして読みやすかった。「修道士の首」が一番心に残った。2020/12/30
がんぞ
3
シェイクスピア劇たとえばハムレットでもわかるように、世間をたばかることで保身を図るのは権力者の常識で、一般人は安定を求めるものだから言い訳しようとすれば難しい場面も迫力で押し切れば、無理なストーリーでも後世には史実と受け入れられる。「歴史は勝者によって書かれる物語に過ぎない」が「誰が得をしたか」の視点から再検討すると真相としてはこんなことも考えられるというような、井沢史観の原点となる歴史小説集。2012/02/06
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