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内容説明
フランスという国をつくったのはひとりの母親ジュディットだった!前后の息子たちをおしのけ自分の息子に領土を要求したために、フランク王国は三分割され、現在のフランス、ドイツ、イタリアができたのである。また、権謀術数の限りをつくして息子たちを次々に国王の座につけたカトリーヌ。そして、世界的英雄の母となったレティツィア。彼女たちの、優しいだけではなく息子に王座をもぎとってくる凄まじいパワー。
目次
第1章 わが子を王にするために「フランス」をつくったジュディット・ド・バヴィエール(王の心をとらえた若き後妻;先妻の王子たちをいかに出し抜くか;国土を三つに分け、わが子も国王に)
第2章 全ヨーロッパから憎まれても息子三人を次々と王座に導いたカトリーヌ・ド・メディシス(嵐の予感;宗教戦争勃発;陰謀と栄光と)
第3章 復讐に燃えるコルシカ女の執念で息子は皇帝にレティツィア・ボナパルト(闘う母子;ナポレオン、フランス皇帝となる;ひとりの母として)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
3
子どもに対する母親の愛情は非常に深い。子どもが幸福になれるようにするために、様々な手を打つ。それにより自信は嫌われることがあったとしても、それを省みることなく実践する。それが正しい行いなのか、それともそうでないのかはさておくとして、愛が無ければできないことであることは間違いない。2013/09/05
鐵太郎
0
フランスで、息子を大出世させた三人の女性の物語。この作家の本の書き方は、歴史の描写とは少し違うような気がします。対象とする人物に入れ込んで、その人の立場になって描写していますね。思い入れがないとこういう描き方はできませんねぇ。おそらく、この本は正確な歴史を冷厳に描いてはいません。それがわかって読めば、歴史への入門としては面白いのではないかな。歴史とは、人と人が作るものですから。2008/04/12
恵
0
フランク王国の分割の経緯とか、通史では軽く流されることが知れて満足。しかしヨーロッパの婚姻は複雑すぎて、王位継承で戦争になるのも分かる・・・。2010/09/01