ドラッカー名著集 〈9〉

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ドラッカー名著集 〈9〉

  • ISBN:9784478001202
  • NDC分類:335.08

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内容説明

ファシズム全体主義はなぜ生まれたか。経済のために生き、経済のために死ぬという経済至上主義からの脱却を説く本書は、時の大英帝国宰相ウィンストン・チャーチルの激賞を得た。本書で浮き彫りにした社会問題の多くは、世紀をまたいで今なお、未解決のままである。ドラッカー29歳のときの処女作であり、偉大なる思想の原点となった歴史的名著。

目次

第1章 反ファシズム陣営の幻想
第2章 大衆の絶望
第3章 魔物たちの再来
第4章 キリスト教の失敗
第5章 ファシズム全体主義の奇跡|ドイツとイタリア
第6章 ファシズム全体主義の脱経済社会
第7章 奇跡か蜃気楼か
第8章 未来

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

なかしー

47
言っていることはニュアンスで何となく伝わるが、知らない言葉が多くて難しい。。。 ドイツやイタリアの全体主義の発生原因は、「国民性」ではないと一刀両断する。 全体主義の萌芽は、それらの国以外のさまざまな場所に現れている。 ブルジョア資本主義とマルクス社会主義の「経済による自由と平等の実現」が不可能と絶望した大衆が引き起こした?。絶望した大衆には「宗教では救われない」。 ではその解は…というとまだ答えが出ていない。 現代でも上記の主義に変わり得るものが出ているだろうか?2023/11/23

KAZOO

45
ドラッカーという人の最初の著作です。1939年に出版されていてかなり評判となったようです。これらを読んでみるとドラッカーという人は経営学者というよりの世の中の動きをうまく説明してくれる人だという気がします。当時の世界状況をうまく分析していて、経済面を絡めた点の分析が非常に素晴らしいという気がします。2015/01/08

とみやん📖

15
国際政治をまなんでいた20年前に出逢うべき本だった。しかし、現実には叶わなかった。異端の書であったから。 ドラッカーのマネジメントの祖としての功績は社会的周知の事実である。政治、社会の洞察としては一般的ではなかった。 この本は、ナチズムやマルキシズムを徹頭徹尾冷静に分析した書である。西洋史の文脈のみならず人類史の見地から貴重な指摘が多々ある。 不況と戦争の2つの悪魔に覆われた世界において、絶望の淵から大衆がすがった体制がナチズムだった。指摘の一々が歯切れがよく、断言の鋭さが心に響く稀有の書。2019/08/30

Francis

13
猫町倶楽部東京アウトプット勉強会4月例会の課題本はこのドラッカーの処女作。ドラッカーは経営学者のイメージが強かったが、処女作がファシズム批判の本だったとは驚き。マルクス社会主義とブルジョア資本主義という経済人が主導する社会の崩壊がファシズムを生んだこと、そしてファシズムが行き着く先が戦争であることを見事に分析している。ファシズム批判はハンナ・アーレントの「全体主義の起源」が有名だが、このドラッカーの簡潔にして的確な批判を読めばファシズム批判は十分可能なのではないか。2017/04/18

Ryo

9
題名だけ見ても何の本か分からないが、丁度第二次大戦前夜という頃の本。経済人の終わりとは、資本家至上主義の終わりを指す。 経済成長が自由と平等を実現するという夢が夢想に終わり、共産主義も夢想に終わった。 新しい社会構造が求められた時、主に否定と破壊を旨とするファシズムが台頭した。ファシズムには明確な方針が無く、常に敵を求め、攻撃し続ける事で求心力を強化した。 構造的に永続するものでは無かったものの、他に寄る辺ない大衆に強く支持された。昨今も丁度グローバル化の夢が廃れつつある。 昔話には出来ない内容。2017/04/19

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