内容説明
感動の大ベストセラー、待望の電子化!
タイトルの意味を知ったとき、その言葉に込められた強く切ない思いに、きっと涙すると思います。「おはよう」とか「おやすみ」とか「行ってらっしゃい」とか、そんなささやかな日常にこそ幸福はある。「愛してる」と言える人がいるだけで人はこんなにも幸福になれる。そういうシンプルな真実をファンタジックな物語に仕立て、単行本刊行時には「感涙度100%」と評された傑作恋愛小説です。未読の方はぜひこの機会に読んでみてください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanegon69@凍結中
169
とても胸がキューってなる純愛小説でした。紡がれる文章もとても優しく美しいですね。頭の中で様々な場面がとても色鮮やかに再生されました。切ない話であることは読み始めてすぐに気付きましたが、悲しいだけの話ではなく、一緒にときめいたし、大いに暖かい愛情を感じられました。とても自然に感情移入しやすかったですね。後半の展開が巧く、主人公の二人の切なる胸中が乗り移ってきたかのようにとても胸が詰まりました。幸せの形は本当に人によって色々だけれども、この二人にとっては代えがたい幸せだったと思いたい。とても素敵な作品でした。2020/03/07
佐々陽太朗(K.Tsubota)
134
この種の小説を読むのはカッコワルイ。こっぱずかしいのだ。しかしやはりボロボロ泣いてしまった。この小説は加納朋子氏の『ささらさや』の如く家族を想う愛の小説として、恩田陸氏の『ライオンハート』あるいはロバート・ネイサン氏の『ジェニーの肖像』のように時を超えた奇跡を描いたファンタジーとして並び称されるべきだ。人からカッコワルイと思われたくなければ読まなければいい。笑わば笑え。そういうことだ。http://jhon-wells.hatenablog.com/entry/2016/11/23/0149162016/11/21
takaC
111
ずいぶん読み進んでから前に読んだことがあることを思い出しショックを受けた。すぐ気づけなかったことに。老化なのか。2017/10/21
まさきち
109
発作を伴う難病に苛まれる巧とその一人息子の佑司。彼らのもとに自ら残した言葉通り、亡くなった妻で母親の澪が雨の季節と共に舞い戻ってきた。そして6週間を共に過ごし、雨の季節と共に去っていく。この展開自体はよくあるものの、3人と近所のノンブル先生、そして彼の飼い犬・プーが紡ぎ出す時や空気が本当に心地よい。そして最後の種明かしの後、題名の意味が腑に落ちたときに心を鷲掴みにされ、またお気に入りの一冊が見つかったと思いながらの読了です。2022/09/26
やも
98
死んだはずの妻が帰ってきた。君のいない今日を生きることに疲れていた僕と息子は、妻が帰ってきたことに戸惑いながらも幸せを感じる。けれど、そんな生活は期間限定で…。▶運命ってあるのかな?神様はどこまで決めているんだろう?もし未来が分かって、運命が変えられるかもしれないと気づいてしまったら…?どんな未来が待ってても貴方とまた恋をしたい。その気持ちが、心臓がギューーっとなりそうなほど伝わる最後の手紙。382ページお気に入り。ポ、ポ、ポ、ポ。★3.52022/10/15