内容説明
近年、結婚をめぐってさまざまなことが言われているが、シングル志向がもてはやされる一方で、いまなお多くの人は結婚する道を選び、若い女性のあいだでは依然として結婚願望が根強いように見える。また、独身者で「結婚」の二文字に思いをめぐらしたことのない人はほとんどいないだろう。本書は、結婚生活のすばらしさを説いて、迷っている人を結婚に誘い込もうという意図のもとに書かれたものではない。昔から「愛はすぐに冷める」と言われるように、情熱的な恋愛感情という非日常的なものを、結婚生活でのやりとりという日常的なものに接合し持続させようとしても無理がある。しかし恋愛から結婚を決意するときに、情熱的な感情をひとまずおいて、この人となら日々の暮らしを通してうまくやっていけそうだという感触が得られるなら、その部分は結婚生活の中で活かすことができる、と著者は説く。晩婚化・未婚化の時代に、結婚の意義について再考する一冊。
目次
第1章 ほんとうに結婚難か(数字に見る晩婚化 結婚するもよし、しないもよし ほか)<br/>第2章 結婚とは何か(結婚を宣言する 結婚とはエロス的活動である ほか)<br/>第3章 結婚生活の諸段階(結婚生活を四つに分けると 性愛段階(若年期) ほか)<br/>第4章 結婚生活で何が起こるか(最初の戸惑い 相手を掌握できるメリット ほか)<br/>終章 結婚のほうへ(結婚を子どもに語ろう 結婚前史を見つめ直す ほか)