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内容説明
建設的な話し合いのはずがいつの間にか揚げ足取りの応酬に。楽しい雑談のはずがひょんなことから不毛な中傷合戦に。ネット上の「炎上」は、議論のルールを身につけていないことから起こる人災である。議論の種類、匿名性の問題、インチキ理論や感情論への対処法、発言者の心得等、議論を知的に分解し、共有すべきルールを考える。頭をすっきり整理させて議論に臨むための格好の道しるべとなるルールブック。
目次
1 議論の破壊者たち(感情論に振り回されない;インチキ理論を振り回す人たち;冷笑主義者にご用心;匿名という問題)
2 そもそも議論とは何か(議論の定義;客観性とは何か;正しさの相対性;意見とは何か)
3 発言者の心得(発言の自由とは何か;謝罪とは何か)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミツ
5
再読。議論を不毛で噛み合わないものではなく建設的で有意義なものにするためのルールブック。 議論でしてはいけないこと、そもそも議論とは何か、「自由」「責任」とはなにかについて平易で理解しやすい文章で面白い例を交えながら議論の初歩中の初歩が語られる。 議論について学びながら哲学や論理学、倫理学についても学ぶことができ、議論をする前に是非とも読んでほしい一冊。良作。2010/08/04
ますみ
5
参加者の思考を突き合わせていく事で、知見を深める行為を議論と呼ぶ。これには、時間の制約などで行われる議決や、全体で参加者の思考を深める対話も含んでいる。思考の深化が最大目的である為、"相手の考え"を引き出す事が重要と展開する。そして議論の中で、互いの思考の深化に貢献しない行為を紹介している。躓き易い事が多く、注意していこうと思わされます。2010/03/20
タク
5
正しいことが言いたくてしょうがない中学生向け。議論してたら、それを見た第3者が「喧嘩すんな!」と入ってきて、俺らボーゼンみたいなシチュエーションを思い出した。2011/07/24
(*・ч・*)ガオー
4
ネットにおける議論についてのルールブック。ネットで議論をするとなったらこれを見れば良い。大型掲示板などで頻繁になされている議論などは何を「目的」としてなされているのだろうか?疑問の余地がないように思えるかもしれないが、実はそれは自らが優越感に浸るための叩き合いであることがある。議論とはどちらかの主張に優劣をつけるためにすべきことではない。どちらの主張が結論となったとしても、それがお互いの利益になるような結果にならなければならない。どちらが良い悪いではなく、どちらにとっても「良い」なのだ。良い議論をしたい。2011/05/28
Humbaba
4
その議論の目的は何であるのか。結論を得たいのか、それとも話をしたいだけなのか。結論を得るとすれば多数決と云う方法が最も効率的だが、それは本当の意味で正しい答えではないということを理解しておく必要がある。2009/09/21