内容説明
画壇の若き寵児(ちょうじ)が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」)大阪府警に届いた殺人を告白する手紙。少女の死体を古墳の稜墓(りょうぼ)に埋めたというのだ。捜査は、専門家による発掘調査を終えてからと命じられた刑事は……(「踊る警官」)。大胆な着想と鮮やかな謎解き! デビュー作を含む初期短篇7作と、エッセイ7編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
107
北森さんの初期の作品とエッセイが綴られています。7つの短編がありますが、そのうちの幾つかは今まで読んだシリーズものがあります。また珍しい時代物もあります。今まであまり知らなかった北森さんのデビュー頃の仕事の様子などが語られていて、若いころにはかなりハードな仕事をされていた様子がわかります。週刊誌の記事なども結構書かれていたようです。2023/11/14
yu
30
Kindleにて読了。短編&エッセイ。エッセイはいらなかったなー。前半は面白かったんだけど、後半は何だかあんまり北森さんの感じがしなかった。2019/03/02
み
21
さくさくと♪エッセイから受ける人物像に(@_@)、陶子さんや那智さんを書かれた方なのよねぇ。この作家さんのを読むたび、もっと読みたかったなぁと思います(T_T)2014/10/02
空猫
19
初期7短編の間に7つのエッセイを挟んだ北森鴻の自己紹介のような本。すでに北森鴻らしく完成されている。エッセイでは雑文ライター(文学的雪かき作業者)から職業作家への転身の経緯が毒舌・軽口で語られる。若い頃書き散らしたような文章は書かないという完成度へのこだわりと、古い作品やボツになったアイデアの再生に忸怩たる思いを募らせる妙な潔癖さを感じる。若いころの不摂生と作家時代のストレスと過労が夭折の原因なのかな、と思わなくもない。「僕のほうが先に逝ってしまうかなあ、と最近しみじみ思う」という記述は真実だったのか。2015/06/09
星落秋風五丈原
18
料理上手のモデルが誰か、判明しました。いや、うらやましい。 「センダンは双葉より芳し」…ではなかったなぁと言ってしまうと 不遜に過ぎるでしょうか。ライターだった頃、職業で培われた「頼まれた物 を頼まれた部数で書くことのできる力」をどんどん伸ばしていった過程が、 バラエティに富んだ作品群から読み取れますでもちゃんとこの短編集の中にも 今の北森鴻作品に見られる彼らしさの片鱗がちら、ちら、と見えているのです。 で、今の作品と読み比べると、「いやぁ、凄く巧くなったなぁ、文章が」と …やっぱり不遜でしょうか。2002/09/19
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- 安政三天狗 河出文庫




