内容説明
無慈悲な理由で仕事を失くし、女房子供を泣かす食い逃げ者に身を落とす。腹の虫も治まらぬうちに、鳴くのは同じ腹の虫とは洒落にもならない。生き馬の目を抜く江戸の暮らしは、負けるものには容赦ないが、町にあふれる食い詰め人も裏の事情は十人十色。ご存じ「仏」の慶次郎の目に映るのは、罪を背負ってなお憎みきれない人間ばかり。庶民の現実を円熟の筆で描く大人気シリーズ第七弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kira
4
第七集。読むのは二回目。大根河岸の吉次を中心とした二篇を含む八篇。「やさしい男」とは、吉次のことだった。身投げしようとした町娘に関わってしまった吉次は、面倒なことに巻き込まれる。何度も死にたがる娘をどうしても放っておけない吉次も、焼きが回ったか。いや、吉次は確かにやさしい男なのかもしれない。個人的にどうしても好きになれなかった吉次の良さに、少しだけ気づいた。シリーズの脇役として人気があるというのも腑に落ちた。 2017/11/03
4fdo4
3
渋い やさしい男とは吉次のことなのだが とても渋くて良い もうちょっと慶次郎の出番があってもいいかと思う2009/10/28
kazukitti
2
クソヤロウとクサレアマのしょっぱいシンドイ生活にだって一瞬の温かいスポットが当たることだってある、そんな瞬間をオチにしつつな安定のシリーズ。解説とかで吉次が好きだとか、北原さん本人が好きなキャラだっつってるんだけども、フツーにダニみたいな男だよね。ヤクザがミカジメ吸い上げるように、フツーにヤクザからもシノギをカスるし、町屋からもミカジメ取るし、おまけに各層の被害者もデフォルトで強請るし、全然クソヤロウw たまたま気まぐれで案件失敗したってだけで、可愛くもやさしくもないじゃんて。ハテナ?だよ。2020/03/26
水戸
2
表題作の「やさしい男」は、なんとも言えぬ、やわらかなもどかしさに打ちのめされる、暖かくも悔しい気持ちになる作品でした。その次の「除夜の鐘」の、メインふたりの思惑の対比と思い込みの恐ろしさ、恋しい女と愛しい女房にひとり心を震わせる男のささやかな覚悟の情愛が、身近な心情の吐露の折り重なりに感じられて、ラストの晃之助のセリフに、受け止めたもどかしさを代わりに吐き出してもらえた気分になりました。2016/08/17
シーラ
1
なんだかホントに人間ってどうしようもなくて、愛しい。「除夜の鐘」、女同士ってこういうの多いよね…素直に相手を信じて好いていればいいものを。2015/07/11
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