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内容説明
レンブラント、ベラスケス、フェルメールら一七世紀のほとんどすべての芸術家に大きな影響を与えた巨匠、カラヴァッジョ。殺人を犯し、逃亡の末に果てた破滅の生涯と、革新的なバロック美術の傑作を読み解く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はたっぴ
87
連休後半にカラヴァッジョ展を鑑賞した。そして余韻に浸りながら、数日かけてこちらの著書を読了。著者自身が情熱的な方らしく、カラヴァッジョの闇の部分にもスポットを当てて詳細に記している。絵画展の音声ガイドでは「カラヴァッジェスキ(追随者)」という言葉が何度も出てきたが、この本からも多くの画家達に影響を与えてきたことがわかる。光射す宗教画に眩しさを感じ、静物画(果物)を前にしては息をのみ、ふと手を伸ばしたくなるほどの実在感に呆然。短く波瀾万丈な人生だったようだが、その生きざまが作品に投影されており見事だった。2016/05/12
zirou1984
44
読み所は三点。一つは、17世紀を代表する芸術家・カラヴァッジョの生涯を辿りながら、襲撃や殺人といった行為を幾度も犯しながらも彼を守ろうとする者は後を絶たなかったその人間性について掘り下げている所。また、構図やモチーフ、時にその設置された環境といった要因から絵画を読み解く方法をわかりやすく教えてくれ、その革新性についても明らかにしている。そして何より、著者自身の人生を決定付けた芸術に対する、深い理解と愛情が読んでいてしっかりと伝わってくるのが何より嬉しいの。絵画を見るという行為は、こんなにも凄くて面白い。2016/04/07
Nat
36
図書館本。面白かった。カラヴァッジョの生涯と共に作品を紹介。作品の変遷がよくわかる。波乱の生涯だったが、著者が述べているように、天才の一生というのは最初から決まっていて、若くして没する天才はその短い生のうちに円熟と老成をむかえ、すべきことをすべて終えて死ぬのである。カラヴァッジョの一生はまさにそんな一生だった。2023/10/06
松本直哉
26
「リュート弾き」の絵に書きこまれた楽譜はジャック・アルカデルトのものらしいが、この画家と比べたくなるのはむしろ、ほぼ同時代に生きて、殺人の罪を犯したことでも共通する作曲家ジェズアルドであり、二人ともマニエリスムとバロックのはざまに生きて、前人未到の芸術的冒険を成し遂げた。カラヴァッジョの、晩年になるにつれて濃くなる闇はジェズアルドのテネブレの暗黒に似て、死への距離の近さを感じさせるし、画家の絵を斜めに横切って左右非対称をもたらす光線は、作曲家の不協和音に満ちた不安定な和声を想起させないだろうか。 2023/01/08
aisu
19
カラヴァッジョの生涯。ローマの教会はいつか行きたいが、出生地やマルタ島などは無理なので、白黒で小さいが著者撮影の写真付きで説明されていて良かった。画家自身によるコピーも何点かあるらしく、多作ですね。行方不明の作品も多々あり…残念です。カラヴァッジョについて詳しく知る事が出来た。問題行動が多いが、意外と?信仰や救いを真面目に捉え、作画には真摯であった印象を持った。2016/03/16
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