遺跡の声

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遺跡の声

  • 著者名:堀晃【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 東京創元社(2012/04発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488722029

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内容説明

その恒星系に浮かぶ無人観測基地のシステムには、10年前に太陽爆発で死んだ女性科学者の人格が転写されていた。“彼女”からの異状を伝える連絡に、婚約者だった私が派遣された。その途上、私は巨大な太陽ヨットと遭遇する――名編「太陽風交点」に始まるシリーズを最新作まで収録。辺境宙域で人類の想像を超えた遺跡を巡る調査員の私と、助手である結晶生命体トリニティの旅路。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぜんこう

21
図書館本が手元になくなったので久々に書棚から取り出して再読。 下級の宇宙遺跡調査員の主人公と結晶生命体のトリニティの出会いから別れまでの連作短篇。 トリニティとの出会い、そして婚約者との二度目の別れとなる「太陽風交点」、トリニティとの別れの表題作の2篇が切ない。 あまり蔵書は持ってないけど、この本は手放せません。2017/11/02

Miyako Hongo

16
徳間版を読んだのは30年前か。最後に4になった事ぐらいしか覚えてなかったよ(ネタバレ)。とは言え、全くと言っていい位古びてない事に驚いた。文化的な生命の誕生は銀河中心部より周辺部の方が確率高いって事実をもっても、この話の厭世的なムードは壊せない。銀河の辺境の世捨て人の感慨、いいなぁ。□SFの9割はクズって話には、SFの経年劣化に弱い特性が加味されてると思う。科学や工学の進歩で話そのものが成立しなくなるケースが多々あって、巨匠と言われる作家でも無傷では済まない。そういう中でこういう褪せない話は貴重。2017/01/28

ぜんこう

13
銀河系の辺境での遺跡調査を行う調査員と結晶生命体トリニティとの出会いから別れまでのお話。いくつかは、過去に別の本で既読ですが、再度こうしてまとめて読んでみて、堀さんの書くSFのすごさ(?)を再確認。中でも出会いの「太陽風交点」と最後の「遺跡の声」がいい。堀さんの「地球環」も読みたいけど手に入らないんだよなぁ(T_T)2014/08/29

gollum

11
星新一の『肩の上の秘書』のオウム、萩尾望都『銀の三角』の家付きコンピュータのミーコン、ソウヤ―の『ホミニッド』のインプラントコンピュータのハク。どうも、常にそばにいてくれるパートナー・領袖型知性のキャラクタにはとても弱い。その中でも、肩の上の結晶生命体トリニティのこのシリーズは大好きだ。最初に最終回を書いてしまった『遺跡の声』の基調テーマだったフェルマーの定理は、もう「解決」されてしまったが、銀河辺境の下級遺跡調査員と肩の上の相棒トリニティが遭遇する遺跡の「知性」たちは、今でも古きよきSFの魅力がある。2014/02/25

(k・o・n)b

6
宇宙に進出することなく滅びた異星文明を渡り歩く下級遺跡調査員とその相棒の結晶生命トリニティの物語。全編とも派手さはなく、一貫してもの寂しさと孤独感が付きまとうが、その雰囲気がなんともイイ。また各惑星での遺跡や生物のアイデアはどれも他のSFではあまり見たことがないようなもので面白かった。概日リズムをテーマにした『流砂都市』が一番お気に入り。2017/04/06

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