内容説明
本書は、心臓神経症、不妊症、小鳥恐怖、離人症的感覚に悩む一人の女性の夢分析過程をまとめた事例研究である。セラピストである著者自身が3年間2000個に及ぶ夢を丹念に記録・分析し、夢分析の実際をみせる。クライエントの精細な夢描写、それを的確に理解するセラピストの絶えざる応答はときにスリリングであり、劇的な治癒は夢分析の本質を教示する。粘り強く、真摯な対応はクライエント中心療法の模範であり、心理臨床家にとって好個の教材となろう。著者の記念碑的著作『女坂-夢分析の世界』(1994年刊)を加筆修正、多くの声に応えて待望の復刊。
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目次
第1章 セラピストの基本的態度(セラピストの立場 夢に対するセラピストの基本的態度)
第2章 クライエント・症状・生育史(クライエント 症状 生育史とそれにまつわるイメージ)
第3章 症状の改善(夢に見られる二つの大きな課題 症状の改善と治療過程 心臓神経症と出社拒否関連夢の変化過程 小鳥恐怖関連夢の変化過程 離人感・非現実感関連夢の変化過程 不妊とそれにまつわる感情に関連する夢の変化過程 症状形成と症状消失)
第4章 女性性の成熟(女性にとって成熟とは 家事・育児と女性のアイデンティティ アイデンティティと女性の仲間 女性性の成熟過程)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいも
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見夢者による夢の語りと夢分析とが交互に永遠と続く。ロジャーズ派では、見夢者による語りを重視し、夢の解釈を心理療法の材料としては使わない。本書ではこの派閥の考え方の通り、見夢者による語りが中心軸となっていて、カウンセラーによる解釈はほどほどであった。 そんなことよりも、とりあえず見夢者による夢の語りがとても膨大に記録されていることに驚く。こんなに鮮やかな夢を高頻度で見るというのが凄いし、しかもその内容を細かく鮮やかに覚えているのも凄い。この本はカウンセラーとこの見夢者の2人による超大作である!2021/10/15
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