内容説明
テレーザは心と体の痛みに耐えていた――皇太子妃として。王位継承者に嫁いだ以上、愛よりも義務が優先する。それは充分承知しているものの、やはり夫には愛されたい。おまけに子宮内膜症を発症した今、襲いくる痛みとともに、王家の跡継ぎを産めない可能性もが彼女を苦しめた。もう身を引くしかない、とまで思いつめている。夫のプリンス・クラウディオには内緒にしているため、最近ふたりの気持ちは、何かとすれちがう。体の痛みから愛の行為に消極的な妻テレーザに対して、愛人ができたのでは、とクラウディオが疑いを持つほどに!★架空の国のプリンスをめぐって繰り広げられるロマンチックな三部作〈三つのティアラ〉もいよいよ最終話です。今月のヒーローは長兄。王位継承者だけあって彼の苦悩は深く……。★
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
21
皇太子の妻なら跡継ぎを産むことが大切な任務だと思っちゃう気持ちは分かる。夫が”全ての条件をクリアした理想の妻”という理由で自分を選んだのも知っている。そこに愛はなかったと。理性的すぎるヒーローが寝室以外では一切愛を表現しないのも悪かったのね。打算的な両親のもとで育ったヒロインは「愛される」ことがどんなことか知らないっていうんだけど・・・なんだか可哀想。子宮内膜症の痛みに耐えながらどんどん思考が暗い方向へ突っ走るヒロインを断固として手放さないヒーロー。どっちも相手を愛しながら誤解しているのがなんとも。2016/01/14
ぽこ
7
子宮内膜症はつらい病気ですね。痛みが理解できるので、感情移入して読んでしまいした。不妊症だから身を引かねばならないという前時代的な考えにウルウルです。お互いに思いやりあっていて、共感の持てるヒーローとヒロインでした。2015/05/06
akiyuki_1717
4
手放す前に再読した。やっぱりヒロインの切ない気持ちにグッとくるんだよね。ヒーローを愛してはいるけれど、愛されていなことも受け入れるって、人間が出来すぎてるでしょう。ヒーローは選抜メンバーの中から、最も条件の合うヒロインを選んで結婚したものの、ヒロインのことは大切には思っている。しかし、自分から愛情表現をしたり、気持ちを口に出すことは全くしないという、夫としては最低の男です。ヒロインが夜の相手としか思われていないと感じても仕方ないと思う。終盤にこれまでの結婚生活からは考えられない鏡のような夫になりますがね。2016/06/24
くろうさぎ
4
再読。2016/05/20
akiyuki_1717
4
ヒロインの切なさに何度かグッときましたが、途中のヒロインの優柔不断さには若干イライラした。設定だといえばそれまでだけど、その点ではヒーローが勘違いをしてヒロインに暴言を吐くのも致し方ないと理解できた。ただ、皇太子や国王という設定で、愛を知らないとか、信じられないとかいう設定は少々ウンザリ気味。愛を知らないのに、国民を愛せるのか?義務というけれど、妻が寝込んでいても他人任せで、ロクに心配もしないのは、感情面に問題があるとしか思えないんだなぁ。もう少し設定にヒネリがあればもっと良かったのに…2015/12/28
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