講談社文庫<br> キマイラの新しい城

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講談社文庫
キマイラの新しい城

  • 著者名:殊能将之【著】
  • 価格 ¥764(本体¥695)
  • 講談社(2013/07発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784062758178

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内容説明

「わが死の謎を解ける魔術師を呼べ」フランスの古城を移築後、中世の騎士として振舞い始めた江里。750年前の死の真相を探れ、という彼の奇想天外な依頼で古城を訪れた石動戯作(いするぎぎさく)は、殺人事件に遭遇する。嫌疑をかけられた江里が向かった先は……。ミステリの枠に留まらない知的エンタテインメントの傑作! (講談社文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

100
石動シリーズ第5弾。750年前自分の居城にて、背中から剣で刺されて死亡した騎士エドガー。テーマパークの為に、彼のシメール城を再構築した社長に取り憑き、自死の真相を明らかにする様に命令を出し、石動に依頼が来る事に。発想及び作者の目の付け所の意外性に、感動すら覚える。同じものを見ても、見る位置や見る側の捉え方で、此処まで違うものなのか。正直バカミスにもとれる物語に仕上がっているが、真面目に科学では証明出来ない存在が、織り成す科学的ミステリでも良かったと思う。遂に読んでしまった、石動の次が無い事が非常に寂しい。2019/05/24

chiru

82
殊能さんの本は『ハサミ男』のイメージが強いせいか、意外に感じたセンスオブワンダーな作品。本物の中世の古城を移築して造られたテーマパークで、「社長」に古城の主エドガーの霊が憑りつく。現代と750年前、ふたつの殺人事件の推理する石動探偵と賢そうな助手。見せ場は、社長(中身は幽霊のエドガー)が現代の日本の文明に戸惑いながらもなじんでいくコミカルな姿!バイクを馬と間違えるシーンが微笑ましい。歴史ロマンを纏うミステリーとして、予想以上に面白かった。石動探偵の情けない感じが謎で可愛い。 ★3.52018/12/28

あも

80
名探偵?石動戯作シリーズ。中世洋館風の寂れたアミューズメントパークを舞台に起きる事件。数百年前に死んだフランス貴族の亡霊が、社長に取り憑き、750年前に自らを殺した事件の解決を依頼するという、しゅのー先生またまたやってくれちゃいましたね!と嬉しくなっちゃうような変化球ミステリ。解決篇までもちろんミステリとしても楽しめるが、何より本書はその経過。歴史上の人物が現代にタイムスリップして車やバイクやテレビや電気に驚く様ってやっぱりどーしても楽しくて大好きなんだよなあ。先生の新作がもう読めないのがただただ悲しい。2014/02/18

オフィーリア

78
中世ヨーロッパにて死亡した人物の亡霊がテーマパークの社長に取り憑き、彼の死の真相を探る内に現実でも殺人事件が発生し…というミステリーとしてはあまりにもロックなストーリー。事件の間に挟まる、現代へと転生してきたエドガー卿のコミカルな現代珍道中が兎に角面白い。今流行りの特殊世界観ミステリーの先駆けだったのではとも思ったり。魅力的なキャラクター達に本格ファンタジーコメディ何でもござれのこのシリーズ、もっと作品を読んでみたかった。2022/03/28

aquamarine

73
テーマパークの社長に憑りついた中世の騎士。自分の死の真相を石動探偵に究明してもらおうとしますが、そこへ起こる現代での殺人事件。殊能さん初心者がいきなりこの本を読んだらびっくりするかと思いますが、石動探偵を順番に追ってくるといろんなことがもちろんアリなのです。トキオーンのロポンギルズでの展開はなかなかスリリング。そしてイスルギ―よ、結局君は…。なのに最終的に黒い仏同様に石動探偵大活躍ってことで。楽しかったです。そしてやはりこれ以上この探偵たちに会えないというのがとても残念です。2016/06/01

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