光文社文庫<br> 永遠の途中 - 長編小説

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光文社文庫
永遠の途中 - 長編小説

  • 著者名:唯川恵
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 光文社(2014/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334742881
  • NDC分類:913.6

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内容説明

広告代理店に勤務する薫(かおる)と乃梨子(のりこ)は、同期入社。仲はよいが相手と自分を比べずにいられない微妙な関係。どちらも、同僚の郁夫(いくお)に恋心を抱いていたが、ささやかな駆け引きの後、薫が郁夫と結婚して主婦に。乃梨子は独身でキャリアを積み続ける。歳月は流れ、対照的な人生を歩みつつも、相手の生き方を羨んでしまうふたり……。揺れる女性の心をリアルに描く長編小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

110
★★★☆☆20115【永遠の途中 (唯川 恵さん)】二人の女性が27歳から60歳になるまでを章単位に区切った構成の作品。内容は『隣の芝生は青く見える(の、女性バージョン)』みたいな話。当方的に捻ると『人生の相対性理論』かな。自分の立ち位置から他の人を見る、逆にその人から見た自分、相対する比較対象が無ければ、何も嫉妬したりする事も起きないでしょうに、つい、相手の動きがいい感じに見えるのね。自分は自分!人は人!です。ん〜〜、分岐点で自分が選ばなかった方の人生を歩んだらどうだったか気になりませんか?2020/11/05

miww

70
面白かった。同期入社の薫と乃梨子。2人は正反対の人生を歩み始める。結婚し専業主婦になる薫、仕事に生きる乃梨子。お互いに相手に嫉妬、妬み、羨望など様々な感情を抱きながら結局選ばなかったもう一つの人生を思い自分の選択に揺れる。27歳から60歳までの2人、そのどちらにも共感しながら客観視もできるのはこの歳になったからか‥。自分の選んだ人生、自信を持って生きよう。「どんなに悲観的に考えても物事はどうせ何も変わらないのだら、だったら楽観的に生きた方がずっと得だ。」60歳になった乃梨子の言葉、全く同感です。2016/04/12

優希

58
同じ歳の女性2人のパラレルワールドストーリーでした。それぞれ選んだ道があり、ないものを見つけていく。女性の生き方には正解などなく、それぞれが手探りで歩んでいく人生なのですね。2022/08/26

うわじまお

56
tnyakさんの感想を見て読んでみた。20代から60代まで、家庭を選んだ女性、仕事を選んだ女性の人生の軌跡。お互いがお互いに憧れながら、優越感と嫉妬が繰り返される。今の自分が生きてみたいのは、自分が選ばなかった人生。でも、その人生を選んでいたとしても、結局元の選ばなかった人生を思って後悔しているかも? 人生は一度きり、いくつになっても大人になれず悩んでいる。諸行無常の本質を教えてくれた一冊でした。必読かと。tnyakさん、ありがとうございました^^2017/01/06

mazda

45
面白さは、唯川さんの作品の中でも際立っているような気がします。一気読みでした。細かい心情の変化や、嫉妬、倦怠、諦め、いろんな思いがうまく表現できていて、かなり気持ちが入りこんでしまいました。主婦を選択しても、独身のキャリアウーマンを選択しても、お互いにないものねだりをしちゃうんだろうな、という部分は、とても共感できるところ。20代から60代までの話を1つにまとめる手腕もすばらしい!オススメの1冊です。2014/03/10

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