内容説明
テレビが天下を制する前、闇の銀幕に輝いて観る者の魂を捉えた不滅のスーパースターたち――。三船敏郎、石原裕次郎、小林旭、高倉健、鶴田浩二、渥美清。さらに気品と演技力を兼ね備えた不世出の大女優・原節子、田中絹代、高峰秀子……等々。時代とともに大衆が求め憧れてきたものは何だったのか。直木賞作家で映画批評家の著者が、極め付きのDVD100本を選んで、「スター」を軸に描き出す画期的な戦後日本映画史。
目次
第1章 戦後のスーパースターを観るための極め付き三十五本(大衆が望んだスターの条件;デカダンスと破滅型の反抗―初めにミフネありき;「カッコイイ」の価値観―裕次郎のスタイル ほか)
第2章 不世出・昭和の大女優に酔うための極め付き三十六本(女性映画、随一の巨匠―吉村公三郎のピース缶;大輪の花の半身像―原節子の気品;日本女性の理想像として描かれた奇跡の肖像画―独身を通した小津安二郎 ほか)
第3章 忘れがたき名優たちの存在感を味わう三十本(「新劇俳優」の台頭―森雅之のサングラス、宇野重吉の松葉杖;数カットで主役を喰う名脇役たち―杉村春子の前掛け;魁偉な風貌が幸いして―伊藤雄之助とキャベツ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
62
直木賞作家でもある長部日出雄氏が選んだ戦後日本映画100本の映画。映画スター三船敏郎、石原裕次郎、高倉健、小林旭、菅原文太、勝新太郎、市川雷蔵、渥美清他。戦後のスーパースターを見るための極めつけ35本、不出世、昭和の大女優に酔うための極めつけ35本、忘れがたき名優たちの存在感を味わう30本。で構成されている。今も男優、女優は大勢いるがテレビでは当たり前でも。大きなスクリーンに存在感を焼き付ける「大スター」は減ったのではないか、そう感じた。図書館本2019/07/07
shushu
2
スター男優、女優、名優、というくくりでそれぞれ紹介。内8本は三船敏郎w。やはり日本映画最大のスター俳優は三船か。松田優作、真田広之、役所広司、仲代達矢はスターの方で紹介していないし、柴田恭兵は著書自体の作品だったはず、の辺りはw。日本映画に詳しければ、どうしてあれを入れない?!なんでこれを入れる!?とかつっこめるんだろうけど。午前十時の映画祭で邦画も入っているので、見ねば。 2018/03/03