内容説明
16歳の明帆は同級生の藍子と付き合っている。だが二人はすれ違ってばかりで、明帆は藍子の幼なじみの少年・陽に近づいていく。ある日、藍子のアパートが火事で全焼し、藍子も焼死体で発見される。不可解さを感じ、真相を探る明帆と陽だが――。「死んでほしゅうない。おまえに生きていてほしい。おれは、おまえを失いたくないんや」友情でもなく、同情でもなく、仲間意識でもない。少年たちの絆と闇に迫る、著者渾身の物語!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
61
地方の公立高校を舞台にした2人の少年と1人の少女を中心に展開する学園物、のはずだが2人の少年のキャラが「弥勒」シリーズの遠野屋と木暮っぽい、つまり、とても学園物とは思えない物語になっている。ということで遠野屋と木暮が現代の高校生だったら…というイメージで楽しく読了。2023/08/29
ゆみねこ
61
旅のお供本。既読感あるなぁと思ったら単行本で読んでいたようです。藍子は可哀そうだけど、巻き添えになったアパートの住人はもっと気の毒。終わり方もスッキリしなくて残念。2016/10/22
NADIA
45
「友情でもなく、同情でもなく、仲間意識でもない。少年達の絆と闇に迫る、著者渾身の物語!」裏表紙の内容紹介ではこのように結ばれている。アパートの爆発による全焼で9人の住人が亡くなった。その中の一人藍子の死に疑問を抱くルポライター。更地になった現場で二人の少年に出会う。二人の少年は藍子のカレシと幼馴染。クラスメートではあるが友人ではない二人。この二人のイケメン度とか闇の抱え方なんかのイメージが妙に近いように感じられるんだよね。ストーリーはなかなか興味深く進むのだが、迎える結末は不明瞭…。何か読み飛ばした?2024/04/25
だまだまこ
43
中学の頃初めてこの本を手に取り、この「意味がわからない本」に出会ったことに衝撃を受けた。なんだか悔しくて大学で再読したが、どうしても何もイメージが浮かんでこない…よくわからない…。今回そんな「謎の本」への3度目の挑戦。一気に見え方が変わった。何だ、普通に面白いじゃないか(笑)。確かに、謎が謎のまま残されており、すっきりはしないが、その分想像が膨らむ。理由のない不安と戦いもがく姿や、16才という年齢が持つ子どもでも大人でもない微妙な心の動きが美しく苦く、読み応えがあった。再読ってしてみるものですね。2018/02/12
えみ
42
極まった寒さが肌を刺し、逆に痛みで熱く燃やしていくような錯覚を起こす。火傷注意の小説。誰にも理解されないと思っていた…自分でもまだ把握しきれていない己の中に潜む闇。もしその闇と共鳴する者が現れたのならば、きっと友や仲間などという世間の括りで表せないもっともっと邪悪に絡み合った繋がりを感じずにはいられないはず。まさに高校生の明帆と陽の鋭くて美しくて、少し危うい関係のように。明帆の恋人で、陽の幼馴染みの藍子が死んだ。彼女の死の真相を探る2人が目の当たりにした闇を捕食する闇の存在。結末が見えず、ただ心配になる。2025/12/22
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