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内容説明
「五・七・五」で詠む俳句――それは、世界一短い詩。十七音の言の葉は、心を癒し、励ましてくれる不思議な力を秘めています。恋をしたとき、失恋したとき、つらいときや苦しいとき、心に留めた一句をそっと口ずさめば、次の一歩を踏み出す勇気が湧いてきます。また俳句に触れることで、花鳥風月や四季のうつろいを敏感に感じとり、変わらない毎日の中に新たな発見ができるようになります。移りゆくふるさとの景色、自然界に宿る命の尊さ、大切な人を想う心……句に込められた詠み人の想いやその背景に触れながら、あなたの心の支えとなる「この一句」を見つけてみませんか?本書では、著者が俳句を始めるきっかけとなった杉田久女の句をはじめ、中村汀女、橋本多佳子などの女流俳人や、正岡子規、高浜虚子など著名な俳人の句のほか、著者自身が日頃から愛誦する“大切な一句”を50句厳選し、四季のうつろいとともに紹介します。
目次
春の句(花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ(杉田久女)
春の鳶寄りわかれては高みつつ(飯田龍太) ほか)
夏の句(うき我をさびしがらせよ閑古鳥(松尾芭蕉)
涼しさや鐘をはなるる鐘の声(與謝蕪村) ほか)
秋の句(たましひのたとへば秋のほたるかな(飯田蛇笏)
白露や死んでゆく日も帯締めて(三橋鷹女) ほか)
冬・新年の句(ゆびさして寒星一つづつ生かす(上田五千石)
白をもて一つ年とる浮鴎(森澄雄) ほか)