内容説明
自らのルーツを知ってから、自分の居場所を探すように旅を続けていた著者。日本・韓国のみならず地球を歩き、性差や人種などの違い、差別について、自身のことについて思いを馳せる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アコ
20
Kindle Unlimited:42篇収録のエッセイ集。寝る前などに少しずつ読んだ。『この惑星のうえを歩こう』改題文庫化で、惑星のうえ=数多くの国を旅するなかで出会ったことや感じたことが多い。短いなかにも無駄がなく巧みな筆致で、ユーモアあり雑学ありを楽しむ。日英韓の言葉を操り、大学でロシア語を学んでいた著者らしく、言語学をわかりやすく興味をひく形で伝えてるなーと感じる篇もいくつか。2004年35歳で逝去。生きていたら今年51歳。40-50代の鷺沢作品を読みたかった…。2019/03/24
あいくん
14
☆☆☆☆鷺沢さんのエッセイ集です。 短いもの40編ほど収められています。 2000年から2002年に発表されたものです。 鷺沢さんは2004年4月11日に亡くなっていますから、晩年のものです。鷺沢さんは心の中で悪態をついたりします。鷺沢さんはこの頃移動が激しいです。大阪までの移動は頻繁、大阪から対馬へそして福岡から京都へという感じです。身体はそんなに動かさなくても距離の移動は肉体にも精神にも疲弊を及ぼすと鷺沢さんは語っています。鷺沢さんの訃報について、職場で同僚と言葉を交わしたことを覚えています。2018/05/23
いちの
6
旅にまつわるエッセイ。国や言葉について。小山田さんの解説で書かれている部分がすべて過去形になってしまっていてとてもつらい。2020/01/08
遠山
5
遠出のお供といえば鷺沢さんのエッセイときまっていてサバサバしているのに情の深い姉さんの失敗談や交友譚を読んでいると姐御肌な親戚の綺麗な年上の姉さんの話でも聞いているみたいな洒脱で小気味いいのに頼りになる豪胆な雰囲気と相まって一人でも夜になっても遠くへ行っていても読めばホッと安心できてそれでいて笑えるから素敵。それに読んだ先から忘れちゃうくらいの軽さがいい、もう、お玉焦がして死にかけた話くらいしか思い出せん、あと元アシの姉さんによる解説で思い出される執筆中の鷺沢姉さんがやたら印象的2022/10/26
taiju
4
記録2020/04/06