内容説明
人類の歴史が始まって以来、広大な後背地を抱えた近代都市が巨大地震に遭遇したことは、一度もありません。首都圏や関西圏、東海圏で巨大地震が起こった際には、想像を絶する事態が待ち受けているのです。本書では、高層マンションの住民が「高層難民」になる可能性をはじめ、都市を襲う巨大地震が見せる「震災の新しい顔」の実態を解説、あわせて我々が採りうる対策法についても講じていきます。
目次
第1章 「超高層」は危ない
第2章 高層難民になるのは、あなたかもしれない
第3章 高層難民生き残りマニュアル
第4章 帰宅難民
第5章 避難所難民
第6章 震災時に役立つ防災情報システム
第7章 21世紀前半は巨大地震の再来期
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
B.J.
10
●エレベーター内から外への脱出不可。映画の話。▼閉じこめられたら、大声を出すのではなく、ドアを叩く。体力消耗を防ぐ。 ●日本の災害救助法では、原則、被災者個人への現金供与が禁止されているので、弁当や菓子パンなどの現物支給となっている。・・・本文より 2020/02/23
Humbaba
5
高層ビルは地震によって倒れないかもしれない。しかし、地震が収まった後すぐに普段の生活が再開できるわけではない。エレベータが停止してしまえば、高層ビルにある自室への移動は非常に困難になる。高層ビルに入るときは、メリットの他に震災時のデメリットというものも考慮しておく必要がある。2013/09/24
ophiuchi
3
都市型震災の話で、大都市、特にマンションの高層階に住む人は必読。3,.11では、食料や水の確保ができない高層難民は出なかったが、ここに取り上げられた帰宅難民、避難所難民は現実となった。2011/10/16
嘴
1
高層ビルだけでなく都心部全体での震災発生時の対処法と予防策を示した本。2007年の本なのでこの本で問題提起されている部分が対処されている内容も多いが、マンション内で如何にして生き残るかのあたりは現在でも通じる内容。2016/04/17
Humbaba
0
高層マンションの眺望は素晴らしい物がある。ただし、その素晴らしさを享受するためには多くのエネルギーを必要としている事を忘れてはいけない。普段は環境が整備されていることでそのエネルギーの存在を意識することは少ない。しかし、一度震災が起きるとその重要性を認識することになるが、その時に後悔しないように準備しておくことが大切である。2016/07/16