内容説明
元禄2年、曾良を伴い、奥羽・北陸の歌枕を訪(おとな)い綴った『おくのほそ道』は日本文学史に燦然と輝く傑作である。簡潔で磨き抜かれた芸術性の高い文章、円熟した境地。私たち誰でもが馴染み親しむ数多くの名句も鏤(ちりば)められ、「わび」「さび」「かるみ」などの詩情が詠出される。日本人の心の文学は英語ではどのように表現されるのか。日本文学に造詣の深いキーン氏の訳で芭蕉の名作を読む。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
conegi
9
前半は解説付きの原文。読み下しはないものの、解説は英語話者向けのためか?実地的で分かりやすい。 英文部は句の訳以外は読み飛ばし。(英語苦手なので) 俳句に限らないが、原文のニュアンス、ダブルミーニングを正確に訳すのは不可能と言っていいだろう。「神祭」はFestivalではなく、Honor the godなのね。敢えて英文訳でも読むことで見えてくるものもあったように思える。2024/11/17
BebeCherie
2
I like Donald Keene's translated Basho's haiku much better than other translations!!2014/10/15
しろっち
2
声に出して読むと本当にリズムがよくてうっとりする。あまり長くないのもよい。しかも英語の勉強にもなる気がする。お得!2014/08/12
zhiyang
1
全文を英語で読む気はしないが、俳句部分だけでも読むと感嘆のイメージが「〜や」と「How 〜」で違って面白いかも。「閑かさや〜」は母音iでセミの音を表しているだの、「夏草や〜」は母音oで悲しみを表しているだの、与太話感もあるがちょっと面白い。2020/07/21
YOa suie
1
キーンさんの解説が良かった。