内容説明
貧乏御家人の長四郎は、父親の借金のかたに湯島の煮売り屋へ養子に入る。店の娘・いねは下馬酒屋の源七を好いていたが、その源七と長四郎や香具師の三州は呑み仲間。商売繁盛を狙った三州の仕掛けが大当りで、わんさと客が集まってきたのだが…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ううち
1
台詞が多かったな…シナリオを読んでるみたいだった。江戸の会話を楽しむのならいいかも。入り婿がかわいそう…2013/07/21
ソババッケ
1
江戸の特殊な風俗、世界を描いた物語。香具師の三州と願人坊主の蟾蜍坊円治が係る2編の騒動記ともいうべきか。三州のあやつる紋紙棒引や円治のやる大山詣で代垢離など、江戸の世界を実に活き活きと描いている。庶民の娯楽の少なかった江戸の町、現代の目で見れば奇異に映る風体や言動も、当時としてはどこにでもあるごく普通の世界であったのかもしれない。★3.22012/05/22