内容説明
売れないホラー作家に持ち込まれた、夢を記録するだけの実験だという怪しげなアルバイト。しかし初日に手術台に寝かされると鼻の穴から脳みそに何かが差し込まれて……。夢と現実のあわいを描くノスタルジックホラー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miroku
17
恐怖も混沌も不足気味。もっと狂気を!2013/12/05
猫丸
16
変なテイストの作家さんと聞いて。6章までは結構いい感じだと思います。高橋源一郎と古井由吉に筒井康隆を少々ブレンドしてお湯で割ったような感覚。ところが7章あたりから説明が始まり、しかもホラー風味を強引にねじ込んで注文通りの作品にまとめようする動きが見えてくる。著者としても不本意なのではないか。純文学として好きなように書かれたとしたらどうなっていたのか気になる作品。2019/01/15
kiyuan
15
昼休み、車の後部座席を倒しゴロンと横になる。 本を読み始めた僕は、いきなり黒服の男に拉致され、 異次元の世界へと連れ去られた。 朦朧とする意識、信楽焼の狸がグルグルと廻っている。 夢か現実か?起きているのか寝ているのか? 本を読んでいるのか妄想しているのか? 僕の脳は、宇宙人によって解剖されているようだ。 ピッピッピ…と鳴り響くアラーム音。 昼休みが終わり、我に返る。 なぜ僕は北野勇作読むのだろうか? きっと、この不思議な感覚を、 脳が求めているからなのではないだろうか。2013/10/24
yashico
13
面白かった~!グルグル話がグルグル悪夢がワチャワチャ、何コレ何なの、ちょw待てよ~w、わぁ~!と読み終わった!(笑) そこんとこ踏まえてもっかい読みたい(笑)○○系ホラーとか言うだけでもナンセンスだわ(笑)真っさらな気持ちでハッピーエンドを読みましょう!2021/03/07
佐倉
11
夢の中で夢を見続ける悪夢のような一作。裏表紙のあらすじのお陰で何が起きてるのか、なんとなく理解して読めたが……いや、むしろあらすじ読まない方が良かったかも知れない。「主人公にとってかつて確たる現実が存在していた」ということは最後まで断片的にしか語られない。まぁ無ければ本当になんの話なのか分からなくなるかもしれないが。話の飛び方がかなり夢っぽいのが魅力。トリップを楽しみたい時に良いかも知れない。2023/08/23