内容説明
葵と弥生。二人の少女が企業の継承権を巡る争いに巻き込まれた。
教育係の高杉青年を慕う二人の恋心は巧妙な策略に飲み込まれ、運命の糸はもつれていく。
少女の愛と成長を抒情的に描いた名作『雪の断章』に続く、孤児シリーズ第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
62
みなしごシリーズ第2弾。「雪の断章」とどうつながるのかと思ったら、早々にトキさん登場でビックリ。二人の少女とその教育を任された青年、彼女らの出自ととりまく大人たちの思惑。独特の言い回しにやや苦戦しましたがこの作品も面白く読了しました。次、行きます!2015/03/23
ミーコ
22
今回 初読みの作家さん。綺麗な表紙に惹かれて 借りてみました。『忘れな草』なら純愛物語?と思ってたのですが…。 読みなれない文章で中々進まず 挫折しそうになりましたが 最後まで読む事が出来ました。 運命に翻弄される二人の少女と、教育係の青年…。色んな思惑に躍らされて まさか、こういう結末になるとは思ってませんでした。哀しい物語です。 機会が有れば 雪の断章 も読んでみたい。2013/11/13
tow
9
毎回思うが(何度の再読かはもうわからない)、主人公もちゃんと失敗するところが偉い。ただかわいいとかいい子だとかのちんまりした主人公ではない。やる時はやる、失敗する時は命懸けである。たった一度の人生、もちろん命懸け。一生懸命生きなければならない。2019/07/22
tow
4
文庫が終わったので、ハードカバーと読み比べ。ああ、そうだった。そうだ、禾田さん、喋らなかった←わかる人にしか分からない。と、なると、文庫の方が好きかな。2015/08/29
柚桜
3
この方は北海道と冬ってイメージが強いので夏に読むのもなんだか、なんですが。再販で綺麗な表紙で出ているのでそれを読んでます。文字が小さめなのと文章が哲学的な所も多くて読むのにやたら時間がかかります。この方の本はほんの少しの反抗心と憧れと女性の美しさの感じる文章だなぁー。主人公の少女には毎回毎回んん?っと思わせられます。ちょっ傲慢でわがままというか…でもとても古風な女性像です。話し言葉が少女がしゃべっているのに女性が話しているみたいでなんだか馴染みがないんですがそれも魅力の一つかなぁなんて思いながら読んでます2012/08/21