中公新書<br> インドネシア 多民族国家という宿命

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中公新書
インドネシア 多民族国家という宿命

  • 著者名:水本達也【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 中央公論新社(2014/01発売)
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  • ISBN:9784121018762

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内容説明

インドネシアでは、三〇〇の民族集団から構成される二億の国民が、四〇〇の母語を使用して生活している。一見平和な風景からは、穏健で寛容な秩序が保たれているように見えるが、多様な混沌を統御するために暴力と暴力がぶつかり合ってきたという厳しい現実もある。本書は、第二次大戦後の独立時に起因する問題が、六人の大統領の時代を経過しながら、どう変質して今に至っているかを、丁寧にリポートするものである。

目次

第1章 老ジハーディストの独白(バリ島爆弾テロ 二人の創設者 ほか)
第2章 民主化の果実と代償(スハルト 盲目の大統領はイスラム指導者 ほか)
第3章 三〇年間の独立戦争(多民族国家の苦脳)(紛争地アチェを襲った大災害 三〇〇の民族、二〇〇以上の言語 ほか)
第4章 外交の舞台へ返り咲き(威信復活の手応え 非同盟から反共へ ほか)
終章 脱スハルト時代のゆくえ(神話との訣別 支持率急落 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中島直人

11
多民族国家インドネシアの持つ可能性と困難。非常に分かりやすく読みやすい。2015/08/27

Koki Miyachi

10
筆者は、時事通信社の記者として2001年から2005年まで、インドネシアの民主化過程をつぶさに取材した。1950年にインドネシア共和国が誕生して以来、300の民族で構成される多民族国家として、混沌の中で国を存続させる矛盾と困難がこの国の根底にある。イスラム教のテロリズム問題、多民族ゆえの内政維持の難しさ、ASEAN諸国が存在感を強める中での外交など、政治や行政中枢部から紛争地の庶民まで、現地の生の取材はリアリティがあって、現実のインドネシア像が浮かび上がってくる気がした。2016/10/09

もよ

9
各章がぞれぞれイスラム過激派、大統領、民族紛争、外交の違った視点からインドネシアの歴史をたどるという構成で、複雑な状況を読み解くのに適した構成だと思います。著者の納得するまで取材する徹底的な姿勢が感じられる、新書の分量を感じさせない内容の濃い本だと感じました。2014/11/02

Ponyo

5
訪れる前に少しでも知っておこうと手に取った1冊目。正直、これまで見てきたどの国よりも混沌としていて、近代史も政情も複雑で、むしろやや混乱。それはもしかしたら日本で学ぶ世界史の中にほとんど登場しないからかもしれないし、知らないからこそ先入観にとらわれずに宗教的、民族的、地理的、様々な角度から触れることができて色々な発見があるかもしれないとも思う。この本を読んでいる最中に気仙沼の震災遺構を訪れ、アチェの子どもたちからの応援メッセージを見た。またひとつ身近に感じられる国が増えることは純粋に嬉しいことだと思う。2019/06/01

おらひらお

4
2006年初版。歴史的背景を異にする人口2億人の国家、インドネシア。この統一の難しさをよく示した一冊です。初インドネシア本です。2015/07/17

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