内容説明
三段目力士・桐疾風の波瀾万丈の物語
名古屋場所6日目。入門2年目、三段目東三〇枚目の桐疾風は、新幹線に乗るために急いでいた。部屋唯一の関取・激浪関の付き人を振り切ってきたのだから、帰ったら半殺しの目にあうかもしれない。でも、もうすぐ会える恭子姉さんと純ちゃんの笑顔を思い浮かべていた――。大志を抱いて入門した訳でもなかった彼が、次第に相撲への情熱をみなぎらせていく、恋あり、誘惑あり、病気あり!?の波瀾万丈の痛快物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つくよみ
66
図書館本:入門二年目、三段目の力士が主人公。勉強が苦手で、進学や就職を諦めて入門した角界の、予想以上に厳しい稽古や慣習にもまれながら、一歩、一歩、上を目指していく。土俵上の勝負のみならず、土俵外にも、恋あり、誘惑あり、思わぬトラブルも?順風満帆、スピード出世とは行かないが、確実に実力を付け、番付を上げて行く主人公。そんな矢先、力士生命を脅かす事件が・・・最後、主人公が自分の芯を取り戻す過程にグッと来る。角界の裏側を垣間見るような、リアルな描写が興味深く楽しめる作品。個性的な部屋頭や、弟弟子との交流も良い。2014/06/19
takaC
33
前半は退屈だったが、四章からの後半は一転して面白く読めた。いや、そういう構成なのは作戦か。2013/05/23
あー
15
知らない世界の話。未成年飲酒じゃん‼️など思うことはたくさんあった。最後の病気には驚いた。2019/12/29
tom1969
6
久々の相撲小説でした。でも、紆余曲折ありすぎです。ここは、ストレートに十両昇進まで突っ走ってほしかった。結局、優しさと純粋さが全面に出た、タイトル通りの作品でした。(決して嫌いではありません)2016/01/03
19720624
1
失敗やイヤなことが起こると章が変わり、次章では既に解決しているので重くならないところが良かった!2013/03/27