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内容説明
宮本武蔵ほど謎に包まれた剣豪はいない。出生地を主張する名所も二つ。あの佐々木小次郎ですらその正体が分からない。それだからこそ、吉川英治からマンガ家・井上雄彦まで、多くの作家を刺激してきた。『逆説の日本史』で知られる井沢元彦は、様々な伝説、捏造資料を精査し、真の武蔵像に迫った。井沢史観による画期的「最強剣豪伝」の誕生だ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Machida Hiroshi
6
僕の知っている宮本武蔵は、身分の低い生まれから剣聖と呼ばれるまで上り詰めた60戦無敗伝説の男だとか、一人で吉岡道場を全滅させたとか、佐々木小次郎との巌流島の決闘ぐらいです。あとは、五輪書を記すなど、文芸や絵や書にも通じていた文化人的な面も持っていることです。昔は武芸者の武蔵と絵画や書の武蔵は別人と言う説もあったそうで、武芸者とは信じられないくらい書や絵画のほうも優れていたようです。しかも師匠はいなかったというのは驚きでした。剣の道を究めることで、書や絵も名人になったのですから、天才的偉人には違いないです。2016/04/11
おっとぅ
5
結論から言うと、武蔵は流浪の人だったがゆえに資料が殆ど残ってい。なので想像でしかないとの事。今の武蔵像は、吉川栄治の創作が殆どをしめているようだ。2018/01/28
冬至楼均
3
歴史上の人物と言うのは時代によって評価が変わるのではなく、時代にあった人物が掘り起こされるのだという好例。2013/12/25
鮎川まどか@AnxAn
3
後世の論争などもふまえつつ、人間「武蔵」に光を当てた解釈書。 浮かび上がる実戦的、理性的な側面に対し、読者は単なる剣の達人ではない姿をそこに見出だす事ができるはず。 自己を顧みる機会にもなりうる作品。2011/11/28
Gen Kato
2
偏見や思い込みのない、説得力ある実像分析の一冊。『五輪書』が読みたくなりました。しかし一か所だけ気になる部分が。日本人が経て来た戦争体験ってそんなに甘っちょろいものではないと思うんですが(70年前の戦争は特に)2015/01/02