内容説明
千七百年を経てなんら変らぬ風景がここにはある――。古来、日本人は伊勢へ伊勢へと向かった。しかし、この日本の聖地はよく知られているようで、実は多くの謎が秘められている。神宮の由来とは。二十年に一度の式年遷宮とは。「おかげ参り」とは。熊野との関係とは。……著者は繰り返し神宮に詣で、周辺の町を歩き、さらには熊野古道に足を伸ばし、伊勢の秘密をスリリングに次々と解き明かしていく。
目次
第1部 伊勢へ伊勢へと(伊勢参宮;神宮由来)
第2部 熊野古道をゆく(熊野詣;石の道;伝説;死と生)
第3部 伊勢ふたたび(古市;式年遷宮;文芸の地;源郷)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雲
6
家にあったので ささっと読むのによかった。私は知識が少ないので、このくらいの内容がちょうど良かった。読みやすい文章が良い。神様の名前が苦手で‥古い地名も‥もう少し慣れたらもっと深い内容の本を読んでみたくなるかも。日本人のルーツ。我が家では子どもに「お天道様が見てるよ!」と言うと通じるが夫(外国人)に言っても全くわからない。DNAに組み込まれているものが違う!とよく思う。2023/02/23
うさぎさん
3
伊勢と熊野古道に行くのでその予習にとさくっと読めそうな本書を手にとった。生の国伊勢と死の国熊野についてそれぞれ神話的・歴史的成立/発展を解説する。 前書きの美しい文章のために、是非とも明け方の伊勢神宮を参拝したい。2019/05/01
nob
2
生のエネルギーに満ち溢れる常世の楽園、伊勢。静寂の中で死と向き合う修行の道、熊野。どちらもいにしえから巡礼者を惹きつけてきた、その魅力あれこれを、著者が次々と発見していく。式年遷宮の20年周期は、技術を次世代に繋いでいく限界だという。古人が抱いていた永遠性の概念が、端的に現れている。2019/12/23
カツ
2
なかなか勉強になりました。熊野三山に行きたくなりましたね~。2016/09/19
貧家ピー
1
伊勢神宮を中心に、陰・死の国である熊野古道、神話まで網羅した入門書。参考文献が資料に使えるかもしれない。2008/02/08