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内容説明
本書は、安全保障や危機管理を主題とした国際情勢の最新レポートである。世界唯一の超大国アメリカの首都・ワシントンからの視点は、日本のマスメディアに今なおはびこる戦後の「平和主義」が、いかに非現実的、非国際的であるかを浮き彫りにする。例えば、アメリカでは靖国参拝反対論は意外なほど少なく、むしろ中国側を批判しているのだ。真の平和を保つためには軍事や安全保障を遠ざけてはならない――これが世界の現実認識である。日本が戦後の呪縛をみずから解くときがきたのである。日本の外交は、もっと「凛」とした態度をとってしかるべき。そのためには、民主主義や人権尊重という普遍的な価値観の重要性を堂々と説くべきである。例えば、中国に対してひたすら譲る「友好恭順」外交が破綻したいま、こうした普遍的な主張によって、中国における民主主義の不在や人権抑圧を批判すること。それが「正常な国」へと大きく前進するプロセスとなるのである。
目次
日本の「平和主義」と世界の現実
1 中国には毅然と(「中国の軍事」から目をそらすな 中国「石油外交」の脅威 確信犯の偽造大国 「東アジア共同体」という妖怪 中国の軍拡に備えるアメリカ インターネットは抑圧の道具か 橋本派瓦解で変わる対中外交 南京大虐殺がハリウッド映画に!? 「日中戦争」は北京オリンピックの一年後)
2 東アジアへの構え(アメリカが北朝鮮を先制攻撃する日 北朝鮮の「悪魔のサイクル」を理解せよ 李登輝氏のアメリカ訪問 北朝鮮を支える五種類の犯罪行為 「家族会」のワシントン訪問)
3 そして日本(ロンドン七・七テロ―民主主義国すべてへの宣戦布告 米軍再編の最大のうねり なぜ国連安保理常任理事国入りは失敗したのか 二〇〇六年、日本は「普通の国」になる 靖国参拝反対論は意外なほど少なかった 揺れる靖国問題、あらためてアメリカ側の本音を聞く)