内容説明
天才教師・中条省平が、新人賞を獲得するためのポイントを明かす12の特別講義。第1部では小説のメカニズムやレトリックの技法を紹介、海外ミステリーやマンガの表現も展望する。第2部で、三島由紀夫、川端康成、フロベールなどの名作を題材に書くためのテクニックを公開する。「小説作法指南書ベスト10」付き。
目次
第1部 小説のメカニズムを解剖する(物語の構造分析 神話に学ぶ レトリックを習得する 海外ミステリーに学ぶ 黒豹を殺せ―「文学」することのかっこ悪さについて ほか)
第2部 名作に学ぶ小説の技巧(三島由紀夫の『月』を読む 岡本かの子の『鮨』を読む 川端康成の『眠れる美女』を読む 室生犀星の『蜜のあわれ』を読む フロベールを読む)
付録 小説作法指南書ベスト10
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eirianda
22
ここに載っているハイスミスの虜になり、途中からハイスミスの作品を数冊読んでしまった! 他にも漫画、自虐の詩など、例としてあげられた本を読みたくなってしまうという罠にかかり、読み終わるのに時間いった!面白かったということです。2018/05/01
はふ
11
小説を巧く書く技術を学べる。普段小説を読む時にあまり気にしていなかった事や、小説を読み解く着眼点、修辞法の使い方まで幅広く学べた。2019/11/15
Honey
9
子供の頃は文学少女?と(内輪でf^^;)言われたこともある私ですが、実際は遅読で、名作や話題作もあまり多くは読んでいないので、読書案内的に手頃な本かも、と思い読み始めました。そして、なるほどこのように緻密に言葉を選んで、文章を構成して、小説というものが出来上がっているのか、と感心しつつ楽しく読了。画像ブログの付属的本文記述に、いつも苦労している私にも、かなり実用的な内容のように思いました♪(無駄な文は、無理して書かないでおこう、とか)2013/09/29
ヴェルナーの日記
4
題名がご大層なタイトルなので読んでみた。ロラン・バルトやソシュール、プロップといた文学批評、記号学、形態学等も盛り込んではいるが、基本的に著作者の文書を書く上でのこだわりを掲載している感じだ。 たしかに書かれてあることは、一理も二理もあり、納得できるものだし、これらの事を遵守すれば、芥川や直木賞を狙えるかも……。しかし、この内容を踏まえつつ、しっかりした小説が実際に書けるか否かは別問題だ。 つまり作者の制作感性よるところが大であるということをいている気がする。2012/08/06
みつ。
3
小説の構造と、先行する作品を分析し技巧を提示する指南本 大学教授だからかとてもわかりやすかった おすすめ2018/03/25