内容説明
「女に生まれたということが、女の幸福の第一歩なのである」。女性的原理について論じた表題作をはじめ、ホモ・セクシャリズムやフェティシズム、オナニズムを語る「異常性愛論」、有名女優をめぐる考察「モンロー神話の分析」等、存在とエロスの姿を軽やかに読み解く傑作エッセイ29編を収録。文庫オリジナル。
目次
現代のエロス
セックスと文化
異常性愛論
わたしの処女崇拝
聖母子像について
乳房、たまゆらの幻影
CLITORIS
エロティシズムと女性のプロポーションについて
セックス・アッピール―見られるための存在
伊達男とズボン―その性誇張
エロティシズムを生きた女性たち
デカダンスとカトリーヌ・ドヌーヴ
モンロー神話の分析
魔女について
エロティック文学史のための序説
映画におけるエロティック・シンボリズムについて
エロティックの少数派
土着の「薔薇」を探る―『血と薔薇』批判に答えて
怪獣とエロティシズム
幸福は永遠に女だけのものだ
情死とニルヴァーナ原則
科学を超えるもの―真の文明とは何か
現代の悪について―ニヒリズムの病理学
自分の死を自分の手に
もう一つの意見
殺人狂時代
現代犯科帳
貝殻頌
ハート(心臓)の話