内容説明
“暴君”“地獄から来たボス”――それが、ブライアント開発の社長タイにつけられたニックネームだ。マデリンは、彼のイメージを刷新するために臨時の広報担当として雇われた。だが、前途は多難。プランは白紙のままだ。この人は、誰かに愛されたことなんてあるのかしら?頭を抱えるマデリンの前に、赤ん坊を連れた弁護士が現れた。不慮の事故で他界した、タイのいとこ夫婦が、子供の後見人としてタイを指名している。そう告げて、弁護士は強引に赤ん坊を置いて出て行った。唖然としてマデリンがタイを見ると、意外にも彼は穏やかに赤ん坊を見つめていた。★“暴君”タイの広報担当として雇われたはずのマデリンは、初日からベビーシッター役を押しつけられて……。S・メイアーの軽妙洒脱なロマンスをお楽しみください。★
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
17
ケチで不愛想で冷酷、人からそう思われ嫌われることを願っているヒーロー。実際には地域に雇用を生み出し経済活動を支え、滅多なことでは首になどしない。ちゃんと人の話に耳を傾けたうえで自分で行動出来る、表彰ものの立派な人物!でもいい人であったら必死に立て直した会社の基盤が揺らぐと思い込んでいるのが問題。亡くなったいとこの遺児を育てる彼に手を貸すことで仕事の足掛かりを求めていたヒロインとその両親のやり取りが楽しい。愛されて育ったヒロインが実に前向きで賢く、彼女だからヒーローの心を動かせたんだと思う。素敵なお話です。2013/06/16
たまきら
14
読み友さんの感想を読んで。クリスマスキャロルのスクルージを彷彿とさせる守銭奴、のイメージで男子を読んでしまい、もうおかしくてたまりませんでした。冷酷な「地獄から来たボス」をイメチェンしようと奮闘し、彼を好きになる女性がどこまでもまっすぐに愛情を表現し、そして自分にも他人にもまっすぐ誠実なところにうっとり。女子たる者こうありたい、というようなヒロインに惚れてしまいました。男子、こんな素敵な女性に愛してもらえてよかったねえ。2016/04/25
びわ
3
真面目で責任感ありまくりなヒーローだった。ヒロインがきっぱりはっきりしていて、愛情深くてよかったなあ。しかし、ヒーロー、認めるのが遅すぎる…2013/10/06
ととめ
0
20歳の時から弟達の面倒を見ながら家業を立て直した、イケメンなケチ鬼社長ヒーロー35歳。ヒーローの印象改善の為に雇われた臨時広報ヒロイン25歳。くびを言い渡した時、ヒーローは6ヶ月のいとこの子の後見を任される。ヒロインが臨時ナニーとして同居することを条件に広報復活。冷酷でいる事で会社を大きくし地元を潤わせてきたヒーロー、赤ちゃんとヒロインと過ごすうちに考えが変化し手綱を緩める。女に騙された過去、弟達との確執、赤ちゃん、年の差・・・ヒロインの真っすぐな愛情を、変な真面目さで拒絶するヒーローにヤキモキした。2017/01/31
me
0
ヒーローはそこそこ暴君なあまりに職場でも街でも結構嫌われている点がハーレではちょっと意外。ヒロインがヒーローに命令口調で話したり結構キビキビしててコミックと印象が違っていた。ヒーローは本当は自分を愛している!なのにそれを認めようとしない!私への愛を認めないとあなたは不幸だわ!と思うヒロインの自信が半端ない。弟との問題が解決しないで終わってしまったのが残念。2018/04/05