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内容説明
自由主義から集中、独占へ、そして世界再分割としての列強間戦争の勃発――急速な発達を遂げ、帝国主義という新しい段階に到達した資本主義の実態を、産業界、金融界の動向から徹底的に分析。20世紀初頭の世界情勢を正確に描くことで、結果として今日のグローバル経済の矛盾、資本主義に忍び寄る危機を浮き彫りにした、レーニンの代表的論文。変貌を続ける資本主義をいまいちど理解するための必読書
目次
第1章 生産の集中化と独占の出現
第2章 銀行とその新しい役割
第3章 金融資本と金融寡占制
第4章 資本輸出
第5章 世界の分割―独占団体相互間で
第6章 世界の分割―列強の間で
第7章 資本主義の特殊な段階としての帝国主義
第8章 資本主義に見られる寄生と腐敗
第9章 帝国主義批判
第10章 帝国主義の歴史的位置
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
55
46点目の邦訳が本書というから歴史と人気と必要性を感じる。本書は基本的な経済問題を究明し当時の戦争と政治評価に際する判断になるべくことを目的としている。2018/10/18
ころこ
39
当時の企業の財務諸表からマクロ経済統計まで、データを使い実証的に分析して理論化しようとしており意外なアプローチでした。しかし、批判の相手を「ブルジョア学者」と言ってしまったら、党派性を際立たせて煽っている印象を持つのは当然です。帝国主義は否定的に使われています。資本主義との関係が自明のように議論されていますが、実はその因果関係が甘いため、経済の古典としてではなく、レーニンという固有名が重要な本として残っています。資本主義は生産の集中が進み、その展開として帝国主義がたち現れる。ロシア革命の前提には、帝国主義2019/09/20
かわうそ
38
金融資本は産業資本の機械的業務を日常的に担うことによって産業資本を従属させて、産業資本は金融資本と融合していくのです。さらに帝国主義は資本主義が特殊な形で発展した段階であり、そして、コバンザメ(産業資本)とサメ(金融資本)が独占している状態でしょう。資本主義が帝国主義的段階までに進むと商品生産は支配の頂点から去り、金融に支配を譲ります。2022/03/30
パトラッシュ
21
本書は帝国主義とは資本主義の最高段階と規定するが、スターリン時代のソ連や習近平の中国が帝国主義国と知っている今日からすれば天に唾したとしか思えない。カルテルや銀行の独占資本主義を批判しながら、国営企業や集団農場で生産手段を独占した社会主義計画経済とやらは正しかったのか。援助や投資という形で諸外国の経済支配を図る中国の「一帯一路」政策は独占体による資本輸出とどう違うのか。マルクス主義を小市民的改良主義にすり替えたと非難するカウツキー流の社会民主主義は今も健在だ。レーニンは自らの誤りを証明する本を書いたのだ。2020/06/14
異世界西郷さん
21
一部の列強・資本家による帝国主義支配が世界中に及んでいるが、それはいったいどのようにして確立したのかということについて論じた一冊。原典は1917年作。マルクス主義とはどんなものかということを知りたくてこの本を手に取ってみましたが、マルクス主義についてというよりも資本主義の最終形態である帝国主義がどれだけ問題のあるものなのかということについて論じているような感じでした。2017/12/03
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