内容説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
江戸時代の大ヒット旅行書シリーズ「摂津名所図会」から場面を厳選し、絵ときスタイルで古今の習俗や生活、人間模様を活写する案内書。見開き大の名所絵で全体を鑑賞し、細部に肉薄して謎をとく、見応えと読み応えを兼ね備えた独自の趣向で名所絵を読み解いていく。江戸期の大坂を歩いている気分を味わいながら、現代につながる生活文化と歴史・地理がわかる全三十六景の名所が登場。
目次
第1章 大坂へ来たりし験(道頓堀のからくり芝居「オランダ人を仰天させた人気芝居」 浮瀬の奇杯「浪花の名物料亭が京、江戸にもあった」 ほか)
第2章 四季の賑わい(今宮の十日戎「海の神はなぜ商売の神様になったか」 住吉の浜「潮干の浜は堺へつづく歩行者天国」 ほか)
第3章 名所の絵物語(高津宮の仁徳天皇「なぜ、古代の都が名所図会の巻頭に」 江口の遊女「西行と遊女の出会いに謎の琵琶」 ほか)
第4章 津の国山河(八軒家から熊野「八軒家は聖地への玄関口だった」 安治川橋と海船「安治川橋はなぜアーチを描くのか」 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドナルド@灯れ松明の火
12
摂津名所図会を絵入れして開設を施した案内本。絵をもう少し大きくしてくれれば申し分なし。大阪の成り立ち・歴史に詳しくなれる。 お薦め2020/05/10
Wataru Hoshii
1
江戸時代の観光ガイドブック「摂津名所図会」の描写を詳細に読み解きながら、江戸時代の大坂という都市の魅力的な物語の数々を明らかにしていく本。有名だけれども美術作品とは思われていないが故に、丁寧に読み解かれることの少ない「摂津名所図会」の面白さを明らかにしているという点で秀逸。ただ、本文とメインとなる絵の対応(あるいは、サブの絵として何を掲げるか)はもうちょっとしっかりとした監修が必要だろう。2010/04/26
わ!
0
先に「図典「摂津名所図会」を読む:大阪名所むかし案内」の感想文を載せてしまったのだが、こちらの方がずいぶん先に読んだ気がする。内容は同じなのでは…と思っていたのだが、この本が積まれている本の中からようやく発掘されたばかりなので、見比べてみたいと思う。とにかくこちらの方はかなり前に読んだものなので、はっきりとは覚えていないのである。ただ副題が「摂津名所図会」となっている割には、「摂津名所図会」のすべては掲載されていない。なにしろ「摂津~」は、「河内名所図会」や「和泉名所図会」に比べれば、ずいぶん分厚いのだ。