角川ソフィア文庫<br> 藤原定家の熊野御幸

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角川ソフィア文庫
藤原定家の熊野御幸

  • 著者名:神坂次郎
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • KADOKAWA(2014/02発売)
  • 蝉しぐれそそぐ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~8/3)
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  • ISBN:9784044061012

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内容説明

熊野詣は、苦しければ苦しいほど来世の御利益が約束されるという非常に困難な旅であった。二流貴族の藤原定家が、不平不満を抱きながら後鳥羽院に同行した折の記録から、彼の人間的側面に迫った定家考。

目次

第1章 聖地・熊野三山
第2章 熊野三千六百峰への道
第3章 南無 日本第一霊験熊野大権現
第4章 花山院の熊野行
第5章 補陀洛渡海
第6章 那智妙法山阿弥陀寺
第7章 大雲取越え
第8章 天竺 摩竭陀国
現世極楽の一冊(木村尚三郎)
上田正昭が読む『熊野御幸』(上田正昭)
司馬さんと熊野(神坂次郎)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

120
これは神坂さんの歴史ものに分類されるのでしょう。後鳥羽院に同行を命じられた藤原定家の様々な準備などの状況が描かれています。定家はあまり体が強くなかったようで不安な心情を吐露しています。後鳥羽院は4度も熊野詣でを行ったようです。大変な準備とお金がかかったのでしょうね。それでも来世が保証されればということだったのでしょう。2016/03/16

ワッピー

6
熊野への道行が古記録でどのように記されているか知りたくて手に取りました。名高い歌人の藤原定家が、こんな苦労をしていたとは・・・熊野への御幸の先払いとして、早朝から深夜まで走り回り、歌会への招集にも応え、あばら家で眠れぬ夜を重ねていく。有力者の係累はすいすいと出世していくのに、自分はいつまでも少将どまり。誰もが嫌がる随行を買って出たため、ある意味年齢に似合わない粉骨砕身を強いたわけで、人間としてずいぶん身近に感じました。熊野の不思議さも随所に語られています。極彩色の「濃い」場所というイメージでいいのかなぁ?2017/07/23

こまったまこ

4
面白かったです。平安時代の歌人藤原定家が後鳥羽上皇の熊野御幸に随従した時の紀行文『熊野御幸記』を現代語で読みやすく解説している本です。定家目線のお話なので、彼の気持ちが分かって面白いです。随行者に選ばれた喜びも束の間、上皇や他の貴族の為に先行して走り回らなければならない苦労に辟易し、掘っ立て小屋で眠る自分の境遇の惨めさを嘆き、初めて目にした神域に感激しまくって涙を流したり…。後世に名を残す歌人なのに熊野御幸では下っ端のツアコンみたいな真似をさせられていたのには驚きました。面白くかなり興味深い内容でした。2012/06/03

花宴

3
なんて過酷な熊野参詣!定家40歳初熊野、後鳥羽院22歳で四度目の御幸です。定家は一行の先を行き、食事や宿舎の手配をする係。偉大な歌人も出世が遅く、下っ端。老体に鞭打ち、痛々しい限りです。放蕩の限りを尽くしたという院ですが、熊野御幸は生涯になんと29回。年に1回以上のハイペース。この頻度の高さは一体何でしょう?信仰熱心?我が身の罪障が気になった結果?まさか単なる苦行好き?参詣自体が放蕩なのかもしれませんが、人を駆り立てる、これこそが熊野の力なのかも。不思議で不気味な熊野。死ぬまでに1度は行ってみたい。2016/10/13

アコ

2
歌人として有名な藤原定家が、後鳥羽院のお供で熊野詣でに行った際のの日記を元にした物語。熊野詣についてもよく分かるが、何より役人であった定家の人間らしい所が分かって面白い。2018/02/12

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