一人ならじ

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一人ならじ

  • 著者名:山本周五郎【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 新潮社(2012/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101134314

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内容説明

合戦の最中、敵が壊そうとする橋を支える丸太がわりに自分の足を使い、片足を失う『一人(いちにん)ならじ』。敵の武将を倒しても首級(しるし)を掻き取ることをせず、すばやく次の敵を求めて前進する『石ころ』。ほかに『三十二刻』『殉死』『さるすべり』など、名を求めず、立身栄達も望まず、黙々としておのれの信ずる道を生きる無名の武士たちとその妻の心ばえを描いた“武家もの”の傑作全14編を収める。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

じいじ

74
周五郎の小説は、時代物・現代モノ、長編・短篇を問いません、すべて面白いです。今作は14の短篇。人間って弱いものなのだろうか? 私も80歳を過ぎてから、途中、途中で考えることが多くなったテーマです。さて【表題作】の主人公・大助は決して「疲れた」と言いません。どんなにカラダの具合が悪くなっても、弱音を吐かない気丈夫な男です。そこを見込んで上役は娘を嫁に出すことに…、ところがその大助が戦場で片足切断する事故に…。上役は破談の決断を…。巷の大助への評価は賛否両論。許嫁の決断は…? とにかく面白い短篇が満載です。2025/12/07

金吾

30
○山本周五郎さんの武家物は大好きです。この本でも全編に山本さんの美学が詰まっています。どの話も面白かったですが、特に「三十二刻」「石ころ」「一人ならじ」がいいです。2024/11/22

kouichi

27
名もない庶民の生き方が神々しく感じます。 他人にどう見えるかとか、他人からどう評価されるのかとか、毀誉褒貶にどうしても惑わされてしまいます。 しかし、そんなことは人生において大事ではない、もっと大切なものがあると教えてくれる本です。人生に疲れた時に、繰り返し読みたいなと思いました。2025/11/29

tengen

27
追い出された新妻が婚家の大事に戻って来た(三十二刻)☆夫に隠し子!嫁いで間なしの登女は一旦その子を農家に預け面倒を見る(青嵐)☆相良からの求婚を断り戸田との縁談を受けた節子は結婚を前にして労咳になってしまう。そして相良の下で働く戸田は亡くなった(おばな沢)☆幽閉の身でありながら酒と暴力に明け暮れる本多政利。世話係となった長尾平三郎は政利に城下で屑拾いをさせる(茶摘み)☆彡三十二刻/殉死/夏草戦記/さるすべり/薯粥/石ころ/兵法者/一人ならじ/楯輿/柘榴/青嵐/おばな沢/茶摘は八十八夜から始まる/花の位置2025/02/10

そうたそ

26
★★★☆☆ 主に武家ものを収めた短編集。「楯輿」までの九編は発表時期が戦前~戦時中ということもあり、どこか訓示めいたものを感じる話が多く、現代からすれば清廉すぎやしまいかと思ってしまい、正直なところピンとこないものがほとんどだった。戦後に発表された「柘榴」からの四篇の方がむしろしっくりくるものがあった。夫婦の情のようなものが描かれる「柘榴」「青嵐」「おばな沢」は心にじんわりと染み渡ってくるし、「茶摘は八十八夜から始まる」はアル中の更生話かと思いきや、思いがけないしんみりとしたラストへ帰結するのが秀逸。2019/01/20

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