光文社文庫<br> レモン・インセスト - 長編小説

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光文社文庫
レモン・インセスト - 長編小説

  • 著者名:小池真理子
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 光文社(2014/01発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334741037
  • NDC分類:913.6

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内容説明

生後間もなく誘拐され、行方不明になっていた弟が、見つかった。24年ぶりに再会した弟は、亡き父の端整な面影を受け継いでいた。気ままに生きる美しい姉と、アルバイトで生活費を稼ぎながら大学に通う弟。互いに恋に落ちてはいけないと理解しながら、二人は、なす術もなく惹(ひ)かれ合っていく……。禁断の恋をテーマに、純粋な愛の行方を描く、美しい物語。もっとも純粋で、もっとも不安な愛。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アッシュ姉

65
何とも小池真理子さんらしい作品。生まれてからすぐ生き別れとなった姉と弟。大人になって運命的に再会した二人は血の繋がりを意識しながらも強く惹かれ合っていく。美しい文章で綴られる狂おしい気持ちが切なく響く。私には一生経験することもないであろう分からない世界で現実味は感じられないが、こんなこともあるかもしれないと思わせてくれるところは流石。2019/09/19

絹恵

44
初恋のようであり24年越しの愛のようでもある思いを言葉にして惑わせてしまうのなら、いつまでも繋がっていられる優しい沈黙を選ぶことしか出来なかったのだと思います。判りやすく強かったり弱かったりしたら二人に嵌るかたちを見つけに行くことが出来たのかもしれません。でもこれが永遠を誓えない彼らのさよならのない祈りの軌道。2014/04/26

Shoji

40
24年前に誘拐された弟が突然目の前に現れた。恋に落ちた。タブーである。愛と苦悩が始まる。そして美しきラスト。小池真理子さんは、男と女の人間の業や愛憎悪を書かせたら天下一品だと改めて思いました。2019/09/21

ぐうぐう

36
とても上品な小説だ。生後間もなく生き別れた姉弟が、ふとしたきっかけで再会を果たす。そして恋に落ちる。いわゆる禁忌の愛を主題としていながら破廉恥にならないのは、小池真理子が丁寧に二人を描き、ゆっくりとその距離を近付け、煽らずに物語を綴っているからだ。そういう意味で上品であるのと同時に、この小説は誠実でもある。死んだ母の妹・美沙緒と関係を結ぶ父と、そんな父から愛された娘・澪が現在慕うのが美沙緒であり、その美沙緒が行方不明だった弟を見つけるという、この複雑な、しかし宿命的な人間関係は、(つづく)2023/04/20

おかだ

36
う~ん、苦しい。幼い頃に生き別れた姉弟が再会を果たすのだけど、お互いがお互いにとってとんでもなく魅力的で居心地の良い異性になっていて…という。ずっと他人で生きてきたのだから、急に姉弟と言われてどんなに惹かれても恋してはいけないというのは、戸惑うだろうな。戸惑い、迷い、揺れ動く気持ちが繊細に描かれていた。同じ愛に翻弄されながら、姉と弟の心の向きが真逆に向かってしまうのがなんとも切ない。ラストは衝撃的だった。2016/06/14

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