内容説明
人間通・歴史通で知られる作家・童門冬二の最新作。著者は、近年話題になっているEQ(心の知能指数)と『論語』の「恕」はイコールであるという。孔子がEQの素晴らしさを2600年も前に強調しているということに感銘し、本書を執筆。この、人生訓に満ちた『論語』の中から『やさしさと思いやりがすべてだね(其恕乎)』、『すぐわかりました、と言うな(聞一以知十)』、『恥はおこないを正しくする(有恥且格)』、『生まれつきの能力なんてないよ(有教無類)』、『ことばは意味が第一だよ(辞達而巳矣)』、『それを言っちゃあおしまいよ(駟不及舌)』、『先に仕事を、利益はあとに(先事後得)』など、珠玉の言葉365を厳選し、独自の視点で意訳。その上で、現代人の生活にちなんだエピソードを交えながら、今を生きるための智恵をエッセー風に解説する。一日一話読み進めていくうちに、まるで孔子と対話しているような気分になれる、すがすがしい一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
朧月
6
論語本。 1節ではなく、1分ごとに分割し、1日1文の紹介と、著者の体験談に基づく解釈が書かれている。 論語も口語訳、かなり砕けた書き方になっており、原文は小さく漢文で書かれているのみ。 自分は原文が読めるような論語本を探していたため、残念に思ってしまったが、論語のエッセンスを分かりやすく知ることが出来るという点では良本。 ただ、こうした本は、自分なりの解釈をしながら、やや批判的に読むべきと思っているため、著者の解釈がここまで前面に押し出されているのはどうかと思う。 まず、論語を知ろうという人向け。2013/11/05