雪国

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雪国

  • 著者名:川端康成【著】
  • 価格 ¥396(本体¥360)
  • 新潮社(2013/05発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101001012

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内容説明

親譲りの財産で、きままな生活を送る島村は、雪深い温泉町で芸者駒子と出会う。許婚者の療養費を作るため芸者になったという、駒子の一途な生き方に惹かれながらも、島村はゆきずりの愛以上のつながりを持とうとしない――。冷たいほどにすんだ島村の心の鏡に映される駒子の烈しい情熱を、哀しくも美しく描く。ノーベル賞作家の美質が、完全な開花を見せた不朽の名作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

763
再読。この物語は話型からしても、典型的な異郷訪問譚である。「国境の長いトンネル」という境界の向こうは異世界なのだ。しかも、それは双方向性を持たず、島村の日常である東京の側からは行けるが、雪国の側の女たちは境界を反対側から超えて来ることはない。駒子も葉子も雪国に閉じ込められたままだ。そう、雪国はきわめて「閉じられた世界」でもある。ここに流れる時間は、駒子たちにとっては逃れられない日常だが、たまさかに訪れる島村にとっては非日常の時間である。最後の火事の場面で、この両世界は共に美しい幻想の中に飲みこまれて行く。2014/02/20

だんぼ

457
「なんとなく好きで そのときは好きだとも言わなかった人のほうが いつまでもなつかしいのね わすれないのね」そこはかとなく静かな諦観2023/11/23

ehirano1

380
島村に何か気に食わなければ直ぐに「あなた、もう帰りなさい」と言ったと思ったら、あっという間にどういうわけか態度が真逆に豹変する駒子ついて、めんどくせぇ女だなと終始感じましたwww。つまり、ノーベル文学賞の神髄はまだ味わえていません(泣)。因みに、唐突な火事は何かのメタなんでしょうけど、何なのかな?島村にとっての「雪国」の終焉?2023/02/02

青乃108号

341
誰もが知る有名な作品だが、今さら初めて読んだ。 死ぬまでに一度は読んでおいた方が良いだろうと思ったからだ。 雪国の静謐な白さ。無為徒食の島村の虚無。駒子の激しい情熱。葉子の儚さ。燃える火と天の川が融合し物語りは終わる。 日常の些事を一時忘れ、物語りに引き込まれていた。 本を読むって、やっぱりいいな。2021/07/19

ユーさん

339
時々、理解不能になる会話。「古都」同様の物足りない終わり方。それでも、書き出し文から虜にする高尚な書き方は、川端さんならではでしょうか。2018/08/30

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