写真叢書<br> 写真、「芸術」との界面に 写真史一九一〇年代─七〇年代

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写真叢書
写真、「芸術」との界面に 写真史一九一〇年代─七〇年代

  • 著者名:光田由里
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 青弓社(2014/03発売)
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  • ISBN:9784787272157

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内容説明

福原信三、野島康三、中山岩太、安井仲治、中平卓馬……。1910年代から70年代までの激動期を生きた写真家の視線は、写真に時代の痕跡を追い求め芸術との界面を滑走する。それぞれの時代の社会状況を見定めながら、60点の写真から彼らの感性を探る写真史。
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目次

第1章 消えない影──中平卓馬から、「写真」の「芸術」に遡行する
 1 見るためだけの写真
 2 「芸術」のための「記録」
 3 「写真」と「美術」の界面
 4 「記録」という幻想
 5 「言葉」なき「図鑑」
 6 相克のあと

第2章 メランコリーというモダン
 1 福原信三──「芸術」の意味
  1 「絵画的」な写真の批判者
  2 福原にとっての「絵画」
  3 福原にとっての「芸術」
 2 写真芸術社──大正期の都市散策者たち
  1 写真芸術社の時代
  2 設立経緯と活動の概観
  3 写真芸術社の作品の特徴
  4 福原信三
  5 大田黒元雄
  6 福原路草
  7 掛札 功
  8 石田喜一郎

第3章 存在論の写真
 1 〈見る人〉としての野島康三──展覧会企画と出版活動の記録
 2 野島康三の裸婦像をめぐって
  1 野島康三の位置と「裸胸婦」
  2 初期・裸婦像と「樹による女」
  3 中間期──一九二〇~二九年
  4 一九三〇~三一年の裸婦連作
  5 野島とモダニズム
 3 近代女性と写真──レディス・カメラ・クラブと野島康三

第4章 国際様式としての「芸術写真」
 1 太平洋横断──日本とアメリカ:〈芸術写真〉の周辺で
 2 太平洋縦断──石田喜一郎とシドニーカメラサークル
  1 シドニー時代の石田喜一郎──一九一九~二三年
  2 帰国──一九二四年
  3 Modern Japans Photography──近代の日本の写真
  4 Japanese Moderns Photography──日本の近代写真

第5章 村山知義と芸術写真──写真の現実性
 1 個展に出品された「写真」
 2 村山の写真論──自然主義批判と福原信三
 3 村山の写真論──表現派・抽象派と中山岩太
 4 村山の写真論──構成派
 5 村山の「芸術」・「写真」観
 6 写真の現実性

第6章 屈曲ときらめき──中山岩太の作品と時代
 1 ニューヨーク修業時代
 2 パリ滞在と帰国──純芸術写真
 3 芦屋カメラクラブと新興写真
 4 「光画」の時代──構成写真と現実写真
 5 沈潜──構成写真の孤塁
 6 純化された影
 7 中山の死とその後

第7章 安井仲治──リアルさの前衛
 1 死の時から──一九四〇年(昭和十五年)~四二年(昭和十七年)
 2 物思う少年──一九二二年(大正十一年)まで
 3 作家的決心 浪華写真倶楽部入会から銀鈴社へ──一九二二年(大正十一年)~三〇年(昭和五年)
 4 「メーデー」シリーズと独逸国際移動写真展──一九三一年(昭和六年)
 5 新興写真体験──一九三一年(昭和六年)~三七年(昭和十二年)
 6 「半静物」 魚介から「物体の秘密」へ──一九三二年(昭和七年)~三八年(昭和十三年)
 7 不穏な予感 ブラッサイ的シュルレアリスム──一九三四年(昭和九年)三八年(昭和十三年)
 8 戦時の人々──一九三九年(昭和十四年)~四一年(昭和十六年)
 9 非常時の生命体 物質と人間の接面──一九三九年(昭和十四年)~四〇年(昭和十五年)
 10 最後の三部作──一九四一年(昭和十六年)

第8章 写真のありか──細江英公 オリジナル・プリントとミニグラフ

あとがき

感想・レビュー

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メルセ・ひすい

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8-10 赤25 芸術家・別 芸術表現を模索 福原信三 アヴァンギャルド、野島康三、村山知義 ・中原卓馬・Provoku など、1910年代から70年代までの写真の黄金期を生きた写真家たち。写真史を精査し、社会状況を見定めながら、芸術との界面に彼らが焼きつけた痕跡を辿る、渾身の写真評論。2006/12/22

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